■メモリーキー、あまりに優秀すぎる…
まずは「電卓技能検定試験」において、どの辺りのレベルからメモリーキーが必須なのか尋ねてみると…。
なんと、担当者からは「電卓技能検定試験では、メモリー機能は全ての級・段で使用します」との回答が。どうやら同キーの存在は、電卓界においては「基本のキ」であるようだ。
「電卓で分数の計算は不可能」と考えている人も少なくないと思うが、じつはメモリーキーを使えば、あっという間に計算可能なのだ。
例えば画像のような問題(例1)では「35×4÷7」と入力してから「M+」キーをプッシュすることで、左辺の計算結果を記録。
続いて「20×8÷16」と入力し、再度「M+」キーをプッシュ。最後に「MR」キーを打てば、複雑怪奇な数式の答えが数秒で導き出せる。他にも「()」を使用した複合計算も、メモリキーの独壇場。
つまり、メモリーキーは電卓の計算の次元を、ひとつ上に上げてくれる、なんとも頼もしい存在なのだ。
各キーの役割を説明すると、「M+」で独立メモリーに直前の数値、または計算結果を加える。「M–」で独立メモリーから直前の数値、または計算結果を引く。
そして「MR」(メモリーリコール)で独立メモリーに記憶された数値の合計を表示し、「MC」(メモリークリア)で独立メモリーに記憶された数値を全て消去する…という寸法である。