宇宙飛行士による奇妙な体験は、これまでいくつも報告がなされている。その中でも、きわめて異質であり奇妙である出来事がかつてのソ連の宇宙飛行士たちによって体験されたのだ。
1984年、ソ連の宇宙ステーション「サリュート7号」では、6人ほどの宇宙飛行士が作業や実験を行なっていた。サリュート7号は、82年の打ち上げからトラブルが立て続けに起こっており、当時6人のメンバーもその修復作業に専念していたのだ。その作業中にメンバーが体験した出来事は、あまりにも不可解なものであった。
宇宙ステーションが突如として正体不明のオレンジ色に輝くガスに包み込まれ、彼らは眩しさに何も見えない状態となってしまったのだ。少しずつ目が慣れていき目の前の光景が再度見え始めたその時、彼らは窓の外に何かがあることに気付き、窓から宇宙空間を覗き見た。そこには、なんと人の形をしたシルエットが7つあったのである。その7つの人型は背に大きな翼を持ち、頭上には後光のような光が差し、なによりその大きさが20メートルを超えるかというほどの巨大さであったという。
のちに、彼らが地球に帰還してからさらなる事実がいくつも証言された。メンバー6人のうち、レオニード・キジム、オレグ・アトコフ、ウラジミール・ソロビョフの3人は、なんとこの現象に遭遇したのが2度目であったというのだ。また、天使らしき存在との遭遇時にテレパシーのようなものを受け取ったというメンバーもおり、直接頭の中に語り掛けてくるような感覚であったというのだ。
宇宙飛行士とは、気圧や温度の変化、酸素不足など、きわめて過酷な環境下に耐えながら過ごさなければならない。想定外の出来事も珍しい事ではなく、それだけに冷静な精神力を要しなければならない反面、過度なストレスを抱えることになることは間違いない。この出来事も、そうしたストレスなどによって起こった幻覚ではないかという説も唱えられている。
しかし、遭遇の際に恐怖したメンバーが速やかに宇宙ステーションから管制官に報告したというその記録は、データベースからも削除されてしまったという。そもそも、先に述べたこの事件以前にも体験していたという3人の報告についても、当時無視されてしまい有耶無耶になってしまっていたというのだ。結局、この出来事の真偽についてはそれ以上の詳細も語られることがなく、現在も謎のままとなってしまっている。
彼らが目撃した巨大な天使とは一体なんだったのか、送られてきたテレパシーの内容は何だったのか、実に不可解な事件である。
【本記事は「ミステリーニュースステーション・ATLAS(アトラス)」からの提供です】
文=ZENMAI(ミステリーニュースステーションATLAS編集部)
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提供元・TOCANA
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