■これは確かに混同する…
「AC」(C)キーの機能について、電卓検定協会の担当者は「液晶に表示された数値の消去を行います」「カシオの『AC』は、GT(直前に計算した数値の合計額を出す機能)に記憶された数値も消去します」と説明する。
そう、じつはWindowsとMacのキーボードに「名称は違うが機能は(ほぼ)同様」のキーが見られるように、電卓のキーもメーカーによって表記が微妙に異なるのだ。
まず「AC」はカシオの電卓、「C」はシャープの電卓に搭載されたキーで、いずれも「液晶に表示された数値の消去」(メモリーは消さない)という機能を持っている。
そして、なんとカシオの電卓には「今現在、表示されている数値の消去」を消す、「C」キーが搭載されているのだ。
こちらは、例えば「2000+1000=3000」という計算をしたいのに「2000+10000」と入力し、画面に「10000」が表示された際、この時点で「C」を押せば「10000」のみを消去する。
直前の「2000+」という入力内容は記憶されているため、続けて「1000」と「=」を入力すれば、何事もなかったかのように「2000+1000=」の計算に軌道修正が可能。全消去と比べ、非常にスマートなリカバリーである。
そのため、明確にシャープの「C」キーとは役割が違うのだが…キーの刻印が同じで、対象範囲は違えど「数字を消す」という機能が共通していることから、混同してしまった人は少なくないだろう。