知念慶 写真:Getty Images

 鹿島アントラーズは9月25日に行われた天皇杯準々決勝で、ヴィッセル神戸に0-3と敗北。MF知念慶の負傷が話題になる中、元Jリーガーで解説者の林陵平氏がDF関川郁万の状態に言及したほか、センターバックの問題点を指摘している。

 鹿島はシーズン序盤から上位争いを繰り広げているが、8月11日のJ1第26節ジュビロ磐田戦以降は3分2敗とリーグ戦で白星なし。首位のサンフレッチェ広島から勝ち点9差の4位と、逆転優勝の可能性は低くなっている。

 そんななかで迎えた神戸戦では、15分に先制ゴールを許すと、後半11分に知念が負傷交代。二種登録選手の17歳FW徳田誉が後半27分からピッチに立ったものの、終盤に2ゴールを献上。攻撃陣、守備陣ともに崩れてベスト8で大会を後にした。

 そんな鹿島のセンターバック陣では、依然として関川とDF植田直通がコンスタントに先発出場。神戸戦でも2選手がスタメンに名を連ねていたが、このうち関川は終盤に足を引きずりながらプレーしていた。

 『スカパー!』で解説担当の林氏は、鹿島が8月以降に失速している要因のひとつとして、「センターバックの競争がない」と指摘。試合終盤には「この状況でなぜ関川をプレーさせ続けるのか」と、ランコ・ポポヴィッチ監督の采配に苦言を呈していた。

 鹿島は夏の移籍ウィンドウでMF三竿健斗、MFターレス・ブレーネル、FW田川亨介を獲得も、センターバックの補強はなし。英メディア『グラスゴーワールド』は6月に「小林友希に鹿島が関心」と報じていたが、セルティックで構想外だった同選手はポルトガル2部ポルティモネンセへ完全移籍した。

 センターバックの選手層が薄いだけに、神戸戦後にはネット上で「完全に編成の問題」「なぜ夏にセンターバックを獲得しなかったのか?」といった批判も。今季無冠がほぼ確実な状況となった中、強化部に厳しい目が向けられている。