谷口彰悟 写真:Getty Images

 日本代表DF谷口彰悟は、新天地のベルギー1部シント=トロイデンVV(STVV)で早くも主力選手として活躍。MF伊東純也(現スタッド・ランス)やDF町田浩樹(現ユニオンSG)ら日本人選手の指導経験を持つフェリス・マズー監督のもとで完全復活を遂げただけに、かつてSTVVに在籍していたMF香川真司(現セレッソ大阪)と比較されている。

 川崎フロンターレのキャプテンとして、J1制覇やYBCルヴァンカップ、天皇杯優勝という実績を持つ谷口。2024年夏にカタール1部アル・ラーヤンを退団し、STVVへ移籍したが、加入当初は低調なパフォーマンスを露呈。8月11日の第3節アントワープ戦では、自身のミスからゴールを許すと、チームも6失点と大敗を喫していた。

 しかし9月はじめの監督交代をきっかけに復調。3バックの左から中央へポジションが変わると、失点数は減少。9月21日に行われたベルギー1部リーグ第8節ベールスホット戦で今季初ゴールをマークするなど、ここに来て存在感を発揮している。

 そんななか、ベルギー紙『HBVL』は25日に谷口の現状を特集。「彼はトップディフェンダーの資質をすべて備えた模範的なプロフェッショナルだと、日本人選手のチームメイトやマズー監督から評価されている」と伝えたほか、「開幕当初は迷っていた。だが、すべての疑念を払しょくしている」などと、シーズン序盤の不振にも触れている。

 STVVにはかつてW杯出場歴を持つ香川や岡崎慎司氏(現バサラ・マインツ監督)が在籍。日本人の若手選手の模範となっていた。『HBVL』によると、谷口も香川と同じく若手選手から慕われる経験豊富なベテラン選手として、そしてチームの精神的支柱としての役割が期待されているという。

 GK小久保玲央ブライアンやMF藤田譲瑠チマ、MF山本理仁とパリ五輪U23日本代表出場選手を抱えるSTVV。彼らが今後欧州でステップアップするためにも、谷口の存在が大きいことは確かだ。