地震や台風など多くの自然災害に見舞われる日本では、備蓄や防災リュックなど、いざという時のために備えている人は多いだろう。では、連絡手段についてはどうだろうか。現在は多くの人がスマホのみで連絡をとっているが、災害時にその通信手段が途絶えたらどうするか、考えている人はどれくらいいるだろうか。
スマホ以外の連絡手段は持っていないのに…いざという時のことは考えていない人が多数
NEXERとテレネットは、共同で「災害時におけるスマホ以外の連絡手段」に関するアンケートを実施した。調査期間は2024年7月28日 ~8月5日、全国の男女1,000人を対象にしている。
固定電話を使っているかどうかは、「使っている」は63.0%、「解約済み」が21.3%、「使ったことがない」が10.2%という結果に。もはや固定電話を使うメリットはほとんどないと感じていたが、まだ6割近くの人が固定電話を使っているようだ。一方で「使ったことがない」という人が1割ほど見られ、1人1スマホの時代を象徴しているかのようだ。
スマホ以外の連絡手段といわれて、あなたはパッと何を思い浮かべるだろうか(「株式会社NEXER/テレネット株式会社」調べ)
またスマホ以外の連絡手段を持っているかどうかについては、「はい」が47.7%、「いいえ」が52.3%と、わずかながら持っていない人の方が多かった。
さらにスマホなどの連絡手段が途絶えてしまった場合にどうするかを尋ねると「考えていない」が27.7%とトップに。こうしてみると、現代人がいかにスマホに依存した生活をしているかがよくわかる。2位は「『171』災害用伝言ダイヤルや掲示板を使う」で26.6%、「復旧するまで何もしない」が20.5%と3位に続いた。自然災害が多い日本に住んでいても、「考えていない」「復旧するまで何もしない」という人が半数近くいることになる。国内で災害被害のニュースがどれだけ流れていても、やはり自分の身に降りかかってこないと「対岸の火事」ということなのだろう。
災害時に開設される171災害用伝言ダイヤルを利用しよう
「災害用伝言ダイヤル(171)や掲示板を使う」と回答した人の理由は、「災害が起こるとみんなが連絡したがるので混乱が起きると聞いたことがある。(20代・女性)」「災害時などはせめて家族に無事なのかだけでもメッセージを残したいから。(40代・男性)」などが挙がっている。安否確認などには災害用伝言ダイヤルの使用を行政も推奨しており、携帯電話や固定電話、公衆電話でも利用可能だ。今一度、使い方を確認しておいてほしい。
1.「171」をダイヤル
2.音声ガイダンスを聞き、録音または再生、暗証番号の有無を「1(録音・暗証番号なし)」「2(再生・暗証番号なし)」「3(録音・暗証番号あり)」「4(再生・暗証番号あり)」のいずれかの番号を押して指定する
3.ガイダンスに従い、被災地にいる人の電話番号(携帯電話の番号も可)を入力する
4.センターへの接続後にメッセージを録音、または再生されるのを待つ
5.自動もしくは手動で通話を終了する
伝言を残せる時間は30秒。その間に自分の名前と安否、今どこにいるのか、誰と一緒なのか、今後の行動についてを話さなければならないため、焦ってしまう人もいるだろう。そのため、毎月1日と15日にある171体験利用期間で練習してみるといいかもしれない。
さらに大事なのは、171を利用するためには電話番号が必要だということだ。大抵の人は、家族一人ひとりのスマホ番号なんて覚えていないのではないだろうか。一つの電話番号で20件の伝言を残すことができるため、家族で利用する番号を統一して決めておけば一気に家族全員の安否を確認できる。どうやって171を利用するか、いざという時に備えて家族と話し合っておくとよいだろう。
出典元:【テレネット】
文・オトナライフ編集部/提供元・オトナライフ
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