「安価なパーツを集めたら、PS5相当は難しくともPS4相当の性能の自作PCは安く簡単に作れるのでは」と思う方もいるのでは?

PS4が登場したのは2013年。大幅に性能を向上させたPS4 Proの発売年は2016年。PS4 Proでもすでに8年前のハードウェアのため、確かに普通に自作をするだけでもPS4 Proを上回るPCを作るのは簡単そうです。PS4 Pro相当と同レベルの自作PCを作ると、どれくらいのお金がかかるのでしょうか。具体的に見ていきましょう。

PS4 ProとPS5のスペックはどれくらい違うの?

まず前述の通り、PS4 Proはすでに8年前のハードウェアです。その後継機であるPS5と比べ、スペックはどれくらい違うのかを見ていきましょう。

PlayStation 4 Proと同レベルのPCを自作するとどれくらいお金がかかるのか
(画像=『オトナライフ』より 引用)

結論から言えば、PS4 Proに対してPS5は「圧倒的に進化している」と言えます。ちなみにPS4 ProとPS5を比較すると、本体の起動時間は5秒ほどPS5の方が速い傾向にあります。また「Marvel’s Spider-Man」に代表される極めて読み込みが重いゲームをプレイすると、両者の差はさらに歴然とします。

PlayStation 4 Proと同レベルのPCを自作するとどれくらいお金がかかるのか
(画像は「PlayStation」公式サイトより引用)(画像=『オトナライフ』より 引用)

PS5では数秒程度のロードに、PS4 Proでは4倍~5倍程度のロード時間が生じることが珍しくありません。「ミッションへの再チャレンジ」など繰り返し同じ場面をプレイする必要があるシチュエーションだと、このロード時間の長さは想像以上にストレスです。

PS5はPS4 Proに比べてハイスペックな分、サイズも大きく、消費電力も大きいです。とはいえ性能差が歴然としており、リッチな3DCG描写や背景の作りこみを楽しむような作品をプレイするならばPS5の方が明らかに向いています。重い処理をサクサクとこなせるためです。

PS4 ProのスペックはPCに置き換えるとどれくらい?主なパーツ

先にも述べた通り、PS4 ProはPS5に対して明らかに性能面では下回るハードウェアです。つまり自作PCでコンシューマー機相当の性能を再現することを目指すならば、少なくとも「PS5相当」の性能を目指すことをおすすめします。PS5は2020年に登場しており、すでに4年前のハード。つまりPS5を上回る性能のPCを組むこともまったく難しくはありません。

そのうえで「あえてPS4 ProのスペックをPCに置き換えるとどれくらいなのか」の目安を、主なパーツごとに紹介します。

CPU

PS4 ProのCPUはAMD製。具体的にはJaguarアーキテクチャが採用されたモデルで、8コア構成かつ動作周波数が2.1GHzとなっています。AMD Athlon 5350(4コアJaguar、2.05GHz)の2倍相当の性能と推察されます。

AMD製ではないものの、Intel Core i3-4130に近しい性能であると見られます。Core i3-4130は2020年以前には自作PCなどにローコストのCPUとして採用されるケースがたまにありましたが、近年はほぼ採用されることがありません。

またIntel Core i3シリーズはゲーミング用途としてはローコストであり、ゲーム起動やロードがハイエンドと比べると重くなりやすい点にも注意が必要です。

グラボ

PS4 Proに搭載されているグラボの「単精度浮動小数点演算性能」は4.2TFLOPSと発表されており、この数値はGTX1060などに近い性能であると推定されます。

PlayStation 4 Proと同レベルのPCを自作するとどれくらいお金がかかるのか
(画像は「Amazon」公式サイトより引用)(画像=『オトナライフ』より 引用)

ただし海外のフォーラムなどでは、GTX750tiに近いかそれを下回る性能ではないかと推定する声も見受けられます。

PS4 Proは市販のビデオカードを利用しているわけではなく、一般的なベンチマーク計測に対応しているわけでもないため、浮動小数点演算に基づいて性能を一般化しているに過ぎません。よって性能について様々な見解があるのが現状と言えます。

GTX1060相当であるとしても、GTX750ti相当であるとしても、少なくともPCをゲーム用途で使う際の性能に置き換えて考えると「最新のリッチなゲームを快適に遊べる性能」とはあまり言えないでしょう。