ジュビロ磐田からベルギー1部RSCアンデルレヒトへ期限付き移籍中のU19日本代表FW後藤啓介は、セカンドチームのRSCAフューチャーズで台頭。ただトップチーム昇格や完全移籍移行の可能性は、現時点で不透明だという。
現在19歳の後藤は、プロ1年目の2023シーズンからJ2リーグ33試合の出場で7ゴールと結果を残すと、2024年1月に買い取りオプション付きの期限付き移籍によりアンデルレヒトへ加入。海外挑戦1年目の2023/24シーズンにRSCAフューチャーズの一員として、ベルギー2部リーグでコンスタントにプレーしていた。
すると今季はここまでリーグ戦5試合の出場で3ゴールと、持ち前の決定力を発揮。9月14日のRFCリエージュ戦では、豪快なボレーシュートからゴールネットを揺らしたことで反響を呼んでいた。
今後さらなる活躍が期待されるなか、ベルギーメディア『Voetbal』は23日に後藤の現状を特集。「19歳の日本人ストライカーは好調だ」として、「デュエルにおいて、もっと屈強になる必要がある。あっさりとやられることもある」と課題を指摘。「彼はゴールへの嗅覚と機能的なテクニックを持ち合わせている。ドリブルやクイックアクションを期待してはいけない」とプレースタイルに触れた上で、「トップチーム昇格は時期尚早」と見解を示している。
また同メディアは「アンデルレヒトは後藤の未来を見据えているが、買い取りオプション行使の決断を下す必要がある」と、日本人ストライカーの去就が不透明であることを強調。「200万ユーロ(約3億円)ほどの価値のある選手を獲得し、思い描いた通りに成長させることはできない。育成に費やすだけの予算が無く、後藤が順調にアンデルレヒトでキャリアを前進するか分からない」と伝えた。
なおRSCAフューチャーズのマリンク・リーダイク監督は2024年4月、ベルギーのポッドキャスト番組『カフェ・コンスタント』出演時に「(後藤の完全移籍に向けて)交渉はまだ進んでいない」と述べつつも、「彼にはまだ改善すべき点がたくさんあるが、短期的に見ると、良い感じで進歩している」と満足感を覗かせている。クラブ事情により、期限付き移籍期間満了を迎える2024年12月に磐田へ復帰する、または所属クラブを変える可能性も考えられる。