上田綺世 写真:Getty Images

 フェイエノールト所属の日本代表FW上田綺世は、9月22日に行われたオランダ1部リーグ第6節のNACブレダ戦で、メキシコ代表FWサンティアゴ・ヒメネスの負傷に伴い途中出場。今季初ゴールを挙げたとはいえ、現地識者からの評価は低いままだ。

 依然としてヒメネスの控えに甘んじている上田。今季もここまでリーグ戦全試合で途中出場とプレー時間を確保できず、結果も残せていなかっただけに現地メディアやファン・サポーターから批判を浴びていた。

 しかしブレダ戦では29分からピッチに立つと、5分後に強烈なダイビングヘッドから先制ゴールをマーク。勝利の立役者となっただけに、日本のサッカーファンやメディアからは称賛が相次いでいる。

 一方でオランダ紙『AD』で23日に掲載された記事によると、元オランダ代表選手で解説者のヴィレム・ファン・ハネヘム氏は、「上田は途中出場からすぐにゴールを決めたが、それ以降はようやく膠着状態を脱したという雰囲気はまったく感じられなかった」と批判。同紙は「この日本人選手のレベルがまた落ちた」と綴っている。

 ヒメネスの負傷を受けて「フェイエノールトが持つスタイルが消えた」と嘆いたというハネヘム氏。「ブレダ戦でさえ、まともな攻撃はほとんど見られなかった。ただファン・インボムは良い選手だが、それ以外だと昨季までのようなパフォーマンスは見られない。ファンは良いスタートを切っている」と、中盤でフル出場の韓国代表MFファン・インボムを称えている。

 ヒメネスの負傷により、数少ないチャンスをものにした上田。しかし、ゴール以外の局面におけるパフォーマンスが良くなかったとして、ファン・インボムとの間で評価が分かれているようだ。