“摩天楼”の代名詞である米ニューヨーク・マンハッタンにはさまざまな高層ビルが林立しているが、トーマスストリート33番地には窓がない29階建てのビルがある。この謎のビルは何の目的で建てられたのか、一時期このビルで働いていた人物がその秘密の一端を暴露している――。
■謎の窓無し高層ビルディング
ニューヨーク・マンハッタンの南端、いわゆるロウアー・マンハッタンのトライベッカ地区を歩いていると、窓のない奇妙なビルに遭遇することがあるという。
トーマスストリート33番地に建つ29階建ての高層ビルには1階の入り口以外に窓がまったくなく、周囲から浮いているその異様な佇まいが数々の“陰謀論”を招いている。
SNSには「MIB(メン・イン。ブラック)の本拠地だ」や、「レプティリアンには窓なんて必要ない」という冗談などのコメントが書き込まれている。
また大都会の“エリア51”ではないかという憶測や、日光に当たることができない“吸血鬼”の根城であるとの噂もまことしやかに語られている。
2000年代初頭の一時期にこのビルで配管工として作業に従事したことのある男性が、このビルで見聞きしたことを匿名で英紙「Daily Mail」に語っている。いったいここで何を見聞したのか。
1974年に建てられたこの窓のない高層ビルだが、男性は立入禁止の区域や部屋がとにかく多かったと話す。
もちろんセキュリティの厳しい施設であれば、そうしたことはじゅうぶんにあり得るが、作業のために侵入が必要と思われる場所でも立入禁止の区画が多く、どうして立入禁止なのか、その理由はいっさい教えてくれなかったという。
作業期間中、男性は建物の地下階の部屋の書類棚で機密文書らしきものを目にする機会があった。その内容は核爆発が起きた場合に建物内の特定の機械をどうするかを詳細に記した文書であった。このビルは核攻撃にも耐えられるよう、窓を無くして堅牢性を高めた施設なのだろうか。
米メディア「The Intercept」の報道によると、地下3階を含む29階建てのこの建物には、大災害の際に1500人を2週間養うのに十分な物資が保管されているという。米ソ冷静時代に完成したこのビルは核戦争をサバイバルできる施設ということなのか。
数年前、「ニューヨークタイムズ」紙は、この窓のない高層ビルは、コードネーム「TITANPOINTE(タイタンポイント)」と呼ばれる国家安全保障局(NSA)の盗聴施設である可能性もあると報じている。
このように謎が謎を呼んでいるのだが、はたしてこのビルの内部で何か行われているのだろうか。ニューヨーク観光の際に話のタネに訪れてみてもよいのだろう。
提供元・TOCANA
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