球場の広さは、日米の差はほとんどありません。センター方向は日米ともに400フィート(約120メートル)です。ホームラン数に大差がでてくるのは、大リーグでは強打者にも投手は真向勝負で臨み、「ホームランか三振か」です。大谷は159三振、ホームランを量産しているジャッジは164三振で、本塁打の3倍です。つまり投手も必死の投球で三振を狙い、打者は本塁打を狙う。

日本は強打者に対し、投手はストライクゾーンすれすれか、外したところを狙う。だから本塁打がなかなかでない。試合がダラダラ長く、緊張感がない。日本も、米国のように先発投手の投球数制限(約100球)を設けたらよい。いままでのようにボール球を投げていたら、勝利数を稼げない。

日本野球は監督、コーチ、捕手が「間を取る」ことを好み、試合が長引く。これも米国のように、次の投球までの時間(秒数)を決めたらどうでしょう。大リーグでは、ベースのサイズも大きくし、盗塁を出やすくしている。

米国はスポーツ国で、フットボール、バスケット、バスケット、ホッケーがあり、個人技として、ゴルフ、テニスなどがあります。売上規模、ファンの数を競いあっているから、ファンが狂喜するようなルール改正を果敢にするのでしょう。ビジネスとして割り切っている。

大谷の「42-42」、「50—50」で狂喜し、英雄視する紙面ばかりを作るのは、日本のメディアの幼いところです。大リーグに脱出して、日本にいた時以上の成績を残す選手は少なくない。恐らくメジャー行きに備えて、国内では力を温存し、出し惜しみをしているとみる。だからますますつまらなくなる。そういう問題提起をしてみたらどうなのでしょうか。

編集部より:このブログは「新聞記者OBが書くニュース物語 中村仁のブログ」2024年9月22日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は、中村氏のブログをご覧ください。