北朝鮮国旗 写真:Getty Images

 U20日本女子代表は日本時間9月23日開催のFIFA U20女子ワールドカップ決勝で、U20北朝鮮女子代表と対戦する。国際大会における北朝鮮戦では、これまで度々ラフプレーの被害に遭っただけに、今回も同様の問題が発生するかもしれない。

 北朝鮮はグループステージを首位通過すると、決勝トーナメント1回戦でオーストリア代表から5ゴールを奪取。準々決勝でブラジル代表を1-0で下すと、準決勝ではアメリカ代表に1-0で勝利。下馬評を覆す快進撃を見せている。

 北朝鮮との対戦と言えば、2023年10月1日に行われた第19回アジア競技大会(杭州アジア大会)男子サッカー準々決勝が記憶に新しい。この一戦では、北朝鮮が前半からラフプレーを連発し、計6枚のイエローカードを貰ったほか、後半27分には、キム・ユソンが日本のスタッフから給水ボトルを強奪しようとしたほか、スタッフに左手を挙げて威嚇。さらに試合終了直後には複数選手が主審を追い回すなど、暴挙に及んでいた。

 また2024年3月21日開催のFIFAワールドカップ北中米大会アジア2次予選でも、DF菅原由勢(サウサンプトン)やFW前田大然(セルティック)にスライディングタックルを見舞うなど、球際での危険なプレーが話題に。試合中に日本のサッカーファンから批判が湧き起っていた。

 国際サッカー連盟(FIFA)の公式サイトによると、U20北朝鮮女子代表MFアン・ヨン・チェは、「この大会で優勝すれば、それは我々が祖国のために素晴らしいことを成し遂げた、祖国に大きな名誉をもたらしたということになる。それが最も大事なんだ」とコメント。手段を問わず、勝利にこだわる姿勢を見せているだけに、球際での強度の高さで日本に対抗するものとみられる。

 過去に何度も国際大会で問題を引き起こしてきた北朝鮮。U20女子W杯の舞台でも、日本代表選手が怪我なく無事に試合を終えることを願うばかりだ。