フィアットブランドが新型電気自動車の「600e」を日本でリリース。初代「600」や「500e」からインスピレーションを受けた小粋なイタリアンデザインに、115kW/270Nmを発生するフロントモーターと総電力量54.06kWhのリチウムイオンバッテリーをフロア下に搭載。一充電走行距離はWLTCモードで493kmを実現

 Stellantisジャパンは2024年9月10日、フィアットブランドの新型BEV「フィアット600e(セイチェントイー)」を発売した。グレードは「600e La Prima」のみの設定で、車両価格は585万円に据えている。

新型電気自動車のフィアット600eが発売。車両価格は585万円に設定
(画像=▲フィアット600e 価格:585万円 全長4200×全幅1780×全高1595mm ホイールベース2560mm 車重1580kg 乗車定員5名、『CAR and DRIVER』より 引用)

 フィアットブランドのラインアップに約1年半ぶりに加わる新モデルで、「600(セイチェ ント)」シリーズの電気自動車に位置する「600e」は、既存の電気自動車の「500e」に100個の魅力を追加するという“500+100”をテーマに開発。アイコニックなクロスオーバーSUVルックのイタリアンデザインに快適性、革新性、テクノロジーを詰め込んだうえで、クラストップレベルの航続距離を実現して、“Dolce Vita(ドルチェヴィータ)=甘い生活”が楽しめる新進の電動コンパクトハッチバックに仕立てたことが特徴である。

新型電気自動車のフィアット600eが発売。車両価格は585万円に設定
(画像=▲600eは既存の電気自動車の「500e」に100個の魅力を追加するという“500+100”をテーマに開発、『CAR and DRIVER』より 引用)

 注目のパワートレインには、最高出力115kW(156ps)/4070~7500rpm、最大トルク270Nm/500~4060rpmを発生する電気モーターをフロントアクスルに、総電力量54.06kWhのリチウムイオンバッテリーをフロア下に搭載して前輪を駆動。一充電走行距離はWLTCモードで493km、交流電力量消費率は同モードで126Wh/kmを実現する。ドライブモードとしては、日常的な走りに最適なノーマルモード、モーターの出力を穏やかにするとともに省電費性を高めて航続距離を延ばすエコモード、そしてスロットルワークに対するダイレクトなパワーとステアリングの重さのアップなどを図ってスポーティな走りが楽しめるスポーツモードを設定。充電については、AC普通充電(200V対応普通充電ケーブル付)とCHAdeMO方式のDC急速充電に対応させた。

新型電気自動車のフィアット600eが発売。車両価格は585万円に設定
(画像=▲パワートレインには115kW(156ps)/270Nmを発生する電気モーターをフロントアクスルに、総電力量54.06kWhのリチウムイオンバッテリーをフロア下に搭載して前輪を駆動、『CAR and DRIVER』より 引用)
新型電気自動車のフィアット600eが発売。車両価格は585万円に設定
(画像=▲一充電走行距離はWLTCモードで493kmを実現。充電に関してはAC普通充電(200V対応普通充電ケーブル付)とCHAdeMO方式のDC急速充電に対応する、『CAR and DRIVER』より 引用)

 デザイン面に関しては、ひと目見ただけで思わず笑顔になる、そんな愛嬌を感じさせるキュートなフロントマスクや、クローム仕上げのサイドウィンドウモールディング、ブラック仕上げのミラーキャップ、専用デザインのダイヤモンドカット18インチアルミホイール(タイヤは215/55R18サイズ)などを採用して、キュートかつスタイリッシュなルックスを創出する。ボディサイズは全長4200×全幅1780×全高1595mm/ホイールベース2560mm、車重は1580kgに設定。ボディカラーはサンセットオレンジ、ホワイト、スカイブルーの3色をラインアップした。

新型電気自動車のフィアット600eが発売。車両価格は585万円に設定
(画像=▲足もとにはダイヤモンドカット18インチアルミホイール+215/55R18タイヤを装着、『CAR and DRIVER』より 引用)
新型電気自動車のフィアット600eが発売。車両価格は585万円に設定
(画像=『CAR and DRIVER』より 引用)
新型電気自動車のフィアット600eが発売。車両価格は585万円に設定
(画像=『CAR and DRIVER』より 引用)
新型電気自動車のフィアット600eが発売。車両価格は585万円に設定
(画像=▲ボディカラーは写真上よりサンセットオレンジ、ホワイト、スカイブルーの3色をラインアップ、『CAR and DRIVER』より 引用)

 内包するインテリアは、アイボリーの内装色を基調に初代600を彷彿とさせる円形のメータークラスター(7インチフルカラーTFTマルチファンクションディスプレイ)や2本スポークで仕立てたレザー調ステアリングホイール(オーディオ/ハンズフリーコントロール付)のほか、FIATロゴのモノグラムとターコイズブルーのディテールを施したエコレザーシート(運転席には6ウェイパワーシートとシートマッサージ機能のアクティブランバーサポートを採用)などを装備して、600eならではの個性と上質感を演出したことがトピック。また、機能面では10.25インチタッチパネルモニター付Uconnect(Apple Carplay/Android Auto対応)およびナビゲーションシステムやワイヤレスチャージングパッド、前席シートヒーター、6:4分割可倒式リアシート(ヘッドレスト付)、キーレスエントリー(プロキシミティセンサー付)などを標準で組み込む。センターコンソールにはリッド付きの収納スペースを配備。ラゲッジ容量は後席使用時で360リットルの容量を確保し、ハンズフリーパワーリフトゲートも配備した。

新型電気自動車のフィアット600eが発売。車両価格は585万円に設定
(画像=『CAR and DRIVER』より 引用)
新型電気自動車のフィアット600eが発売。車両価格は585万円に設定
(画像=▲アイボリーの内装色を基調にレザー調ステアリングホイール(オーディオ/ハンズフリーコントローラー付)や7インチフルカラーTFTマルチファンクションディスプレイ、10.25インチタッチパネルモニター付Uconnectなどを標準装備。日本導入モデルのハンドル位置は右、『CAR and DRIVER』より 引用)
新型電気自動車のフィアット600eが発売。車両価格は585万円に設定
(画像=▲センターコンソールにはリッド付きの収納スペースを配備、『CAR and DRIVER』より 引用)
新型電気自動車のフィアット600eが発売。車両価格は585万円に設定
(画像=▲FIATロゴのモノグラムやターコイズブルーのディテールを施したエコレザーシートを装着。運転席には6ウェイパワーシートとシートマッサージ機能のアクティブランバーサポートを組み込む、『CAR and DRIVER』より 引用)

 先進安全運転支援システムの充実ぶりも見逃せない。360°パーキングセンサーやフォワードコリジョンワーニング(FCW)[前面衝突警報]、衝突被害軽減ブレーキ[歩行者検知機能付き]、アダプティブクルーズコントロール(ACC、Stop&Go機能付き)、レーンキーピングアシスト、レーンキーピングアシスト(LKA)、トラフィックサインレコグニション(TSR)、ブラインドスポットモニター、ドライバーアテンションアラートなどを標準で採用。スマートフォンのアプリと車載のUconnectを連動させて車両の遠隔操作、緊急サービスやセキュリティサービスを手軽に利用できるFIAT Connectサービスも設定した。

新型電気自動車のフィアット600eが発売。車両価格は585万円に設定
(画像=▲360°パーキングセンサーを標準装備、『CAR and DRIVER』より 引用)
新型電気自動車のフィアット600eが発売。車両価格は585万円に設定
(画像=▲ブラインドスポットモニターを採用、『CAR and DRIVER』より 引用)
新型電気自動車のフィアット600eが発売。車両価格は585万円に設定
(画像=▲スマートフォンのアプリと車載のUconnectを連動させて車両の遠隔操作、緊急サービスやセキュリティサービスを手軽に利用できるFIAT Connectサービスを設定、『CAR and DRIVER』より 引用)

 純正アクセサリーパーツを豊富に用意したことも600eの訴求点。ホワイトで塗装したフロント600ロゴ、リアFIATロゴ、ミラーカバーのほか、プレミアムフロアマット(600ロゴ付き)やドアシルスカッフプレート、カーゴトレー、デジタルルームミラー(ドライブレコーダー付き)、ETCセット(FIATロゴ付き)などをラインアップしている。

新型電気自動車のフィアット600eが発売。車両価格は585万円に設定
(画像=『CAR and DRIVER』より 引用)
新型電気自動車のフィアット600eが発売。車両価格は585万円に設定
(画像=『CAR and DRIVER』より 引用)
新型電気自動車のフィアット600eが発売。車両価格は585万円に設定
(画像=▲純正アクセサリーパーツとしてホワイトで塗装したフロント600ロゴ、リアFIATロゴ、ミラーカバーを用意、『CAR and DRIVER』より 引用)

文・大貫直次郎/提供元・CAR and DRIVER

【関連記事】
「新世代日産」e-POWER搭載の代表2モデル。新型ノートとキックス、トータルではどうなのか
最近よく見かける新型メルセデスGクラス、その本命G350dの気になるパワフルフィール
コンパクトSUV特集:全長3995mm/小さくて安い。最近、良く見かけるトヨタ・ライズに乗ってみた
2020年の国内新車販売で10万台以上を達成した7モデルとは何か
Jeepグランドチェロキー初の3列シート仕様が米国デビュ