人口密度の高い都心部などでは、「タワーマンション」に代表されるような大型集合住宅が数多く見られます。そうしたマンションにおいては、住民の駐車スペースを確保できるよう、「機械式駐車場」を併設していることも多いでしょう。

しかし端から見ていると、機械式駐車場は平置きに比べて手間がかかるように思えてしまいます。実際に使っていて困ることはないのか、住民の方々に聞いてみました。

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連休の朝に30分待ち

連休の朝に30分待ち

「そんなことある?」機械式駐車場併設のマンション住民の悩みがヤバい…「乗るまでに30分」「車内に忘れ物絶対できない」
(画像=『MOBY』より 引用)

機械式駐車場を利用する際に、気になるのが「待ち時間」かもしれません。機械式駐車場にはさまざまな種類があり、垂直に2台ないし3台程度を移動させるタワー式であれば、さほど待ち時間は生じないと考えられます。

一方で、1つの入出庫口に対して多くの台数を収容する「垂直循環方式」や「エレベーター方式」の場合には、やはり出し入れに苦労するケースもあるようです。都内のタワーマンションに住む男性は次のように話します。

「マンションの駐車場がエレベーター方式で、1つの出入り口に対しておそらく数十台が収容されているので、待つときはかなり待ちますね。駅が近いので、車を頻繁に使う住民は少ないんですけど……たとえば連休初日の朝なんかだと、30分以上待ったこともありました。

なので混雑しそうな日とか、絶対に遅れられない日なんかは、前日のうちに近くのコインパーキングに移しておいたり。まぁ盗難やイタズラの心配はないですし、車も汚れにくいので、乗る機会が少ない私たちにとってはメリットも大きいなと思っています」(40代男性)

こちらのお話にもあるように、公共交通機関の充実したエリアの駅近マンションであれば、住民が車を使う頻度も低くなり、車の入出庫をめぐる混雑もさほどリスクにならないと考えられます。

それでも連休など「住民が集中的に車を使うタイミング」においては、駐車場のキャパシティを超えてしまい、かなりの待ち時間が生じることもあるのでしょう。

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「車内への忘れ物」は厳禁

「車内への忘れ物」は厳禁

「そんなことある?」機械式駐車場併設のマンション住民の悩みがヤバい…「乗るまでに30分」「車内に忘れ物絶対できない」
(画像=©moonrise/stock.adobe.com、『MOBY』より 引用)

上述のようなエレベーター方式に対して、タワー式駐車場は待ち時間が少なく、あまりストレスを感じずに利用できると考えられます。しかしそれでも、出し入れの際にパレットを操作する必要があることから、悪天候などの際には苦労が増えるといいます。

都内ベッドタウンのマンションに住む男性は次のように語ってくれました。

「屋外に設置された3段のタワー式駐車場なので、あまり待ちが生じることはないんですけど、小さい子がいるので雨の日の買い物帰りとかはキツイですね。荷物を抱えながら子どもを抱っこして、傘をさしつつパネルを操作して……。

途中で子どもが車内におもちゃを忘れたと騒ぎ出したり。旅行のときとかも、荷物を詰め込んだり子どもをチャイルドシートに乗せたり、あまり時間はかけられないですし、平置きより不便なことは否めないですね。

ただ、ここらの平置きに比べると半額以下の料金ですから、まぁ我慢するしかないのかなと。自分たちで納得したうえで買ったわけですからね」(30代女性)

平置きの駐車スペースであれば、荷物の積み下ろしや人の乗り降りにかかる時間をあまり気にする必要はないでしょう。しかし、とくに機械式駐車場の地下階に駐車している場合などは、「いつでも車に触れる」わけではなく、車内への忘れ物などに注意を払う必要がより大きくなりそうです。

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車選びが制限される?

車選びが制限される?

「そんなことある?」機械式駐車場併設のマンション住民の悩みがヤバい…「乗るまでに30分」「車内に忘れ物絶対できない」
(画像=©︎moonrise/stock.adobe.com,『MOBY』より 引用)

マンションなどに併設される機械式駐車場においては、多くの場合「車のサイズ」に制限があります。サイズを超える車を入庫させると、センサーにより機械が動作しなかったり、パレットの移動中の事故につながったりと大変危険です。

そのため駐車場利用者のなかには、車選びの際に「サイズ問題」に悩まされる人もいるようです。都下の高層マンションに住む男性は、車のサイズに関して残念な経験をしたといいます。

「タワー式の駐車場なんですけど、サイズに制限があって、幅が1,850mmまでと定められているんですよね。少し前に欲しかった車が1,855mmで、一度ディーラーの営業にお願いして試乗車を入れてみて、実際のスペース上は問題なかったんです。

それで、管理組合に保管場所使用承諾を出してもらえるか問い合わせたんですけど、『万が一の際にすべて自己責任になる』といわれ、仕方なく諦めたんですよね。

でも半年ほどして、同じタワー式の駐車場にその車が止まっていることに気づいたんです。さすがに納得いかず、管理組合に確認すると『サイズの問題で事故が起きたときには当人に責任を取っていただくと念書を書いてもらっている』と。

念書を書けば駐車できるのであれば、自分もそうしたのに……という気持ちはありましたが、いい大人がそれを主張するのも違うな、と思い、そのまま引き下がりました。ただやっぱり、駐車場でその車を見るたび複雑な気持ちにはなりますね」(50代男性)

車検証のうえでは、車のサイズは「cm単位」で表記され、mm単位以下は切り捨てです。たとえば車幅1,855mmの車の場合には「185cm」と記載されます。そのため車庫証明を申請する際には、基本的に「mm単位の超過」は問題にならないと考えられるでしょう。

しかし書類上の問題がクリアできたとしても、実際にその機械式駐車場が「mm単位のサイズオーバー」を許容しうるかは別の問題だといえます。

機械式駐車場のメーカーが動作を保証してくれるのか、また管理組合側として責任の所在をどう考えるかなど、ケースによって判断は異なるでしょう。

ここに挙げた事例のほかにも、機械式駐車場には注意しておきたいポイントがさまざまに考えられます。もちろん、盗難リスクや車内の温度変化の少なさなどメリットもありますが、マンションなどを購入する際などは、駐車場の種類や特徴についてあらかじめ把握しておきたいところです。

文・MOBY編集部/提供元・MOBY

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