ケナン・ユルディズ 写真:Getty Images

 セリエAのユベントスに所属する19歳のMFケナン・ユルディズは、チームの未来を担う選手として2024/25シーズンにビアンコネロ(白と黒をチームカラーとするイタリアのスポーツクラブの愛称)の伝統的な背番号10を受け継ぎ、2015年に引退したスーパースター、アレッサンドロ・デル・ピエロ氏になぞらえて「次世代のデル・ピエロ」と称されている。

 特に現地時間9月17日に行われたUEFAチャンピオンズリーグ(CL)第1節のPSVアイントホーフェンとの試合(3-1)での見事なゴールにより、その期待が現実に変わってきているようだ。

 ユルディズのPSV戦でのゴールは、左サイドからドリブルで切れ込み、美しくカーブさせてシュートを決めたものだった。このゴールが、過去にユベントスに在籍(1993-2012)したデル・ピエロ氏が1995年9月のCLステアウア・ブカレスト戦で決めた有名な芸術的ゴールと比較されるほど似ていた。さらにユルディズが得点後に舌を出して喜んだ仕草も、かつてのデル・ピエロ氏を彷彿とさせ、ファンの間で盛り上がりをみせているとのこと。

 ユルディズが「次のデル・ピエロ」と呼ばれるようになったのは、ユベントスに17歳で加入した当初からであり、2022年7月にバイエルン・ミュンヘンからの移籍後、クラブやファンの期待が高まっていた。

 2024/25シーズン、ユルディズはすでにCLでユベントスの最年少スタメン出場と得点を記録するなど、順調に成果を上げている。セリエAでの初ゴールは待たれているが、すでに2アシストを記録しており、時間はそうかからないだろう。ユベントスの攻撃は彼を中心に展開されており、その存在感は試合ごとに増している。