■「物理的空間を楽しむために脳を再訓練する」

 ではそこに解決策はあるのか。マンクーシの結論は単純である。彼は「あなたはスマホ中毒だ」と指摘し、自分の物理的空間に戻ることが急務であると米ウェブメディア「Upworthy」に語る。

 そしてマンクーシは視聴者にスマホには「オフボタン」があるという単純な事実を指摘する。彼はスマホをオフにして現実に戻ることができると説明している。

「人々は自分の携帯電話との関係を再調整し、厳格な制限を組み込む必要があります。たとえば午前9時から12時の間はスクロールしません。妻と夕食に出かけるときは携帯電話を持っていきません。犬を公園に連れていくときも携帯電話は持っていきません。仕事中は携帯電話をブロックします」(マンクーシ)

「私たちはもはや物理空間には存在しない」2020年以降、“人生に現実感がなくなった”理由とは
(画像=画像は「Pixabay」より,『TOCANA』より 引用)

 マンクーシは、我々が肉体的な生活に喜びを見つけるために脳を再訓練する必要があるという。スマホからすぐ簡単に得られるドーパミンのせいで、その喜びは失われているというのだ。

「(現在の)人間の脳は、不健康なことからのみ喜びを得るように配線されています。テクノロジー企業の幹部によって意図的に変更されたのです。物理的空間を楽しむために脳を再訓練するのは時間のかかるプロセスですが、それに投資する人にとっては、自分の幸福を自分と一致させれば、長期的には報われるでしょう。より健康的で具体的なもの、人生でやりたいことを見つけて、それを再び愛するように自分を再訓練してください」(マンクーシ)

 街中を見回してもコロナ禍以降はさらに“スマホ歩き”が増えているようにも思える。もはや“マトリックス”の世界が実現してしまっているような感もあるが、スマホの向こうにあるものと距離を置く生活を取り戻すのは今からでも遅くはないと信じたい。

参考:「LADbible」、「Upworthy」ほか

文=仲田しんじ

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提供元・TOCANA

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