オードリー・ヘプバーンは、アメリカで活躍したベルギー出身の映画女優である。「銀幕の妖精」と呼ばれ、『ローマの休日』のアン王女役で知られるなど世界的に愛される清純派スターとして人気を誇った。晩年はユニセフに協力したことで親善大使に任命され活動していた。日本のお笑いコンビ「オードリー」のコンビ名は、彼女の名にあやかったものである。

 幼い頃からバレエを習っていた彼女であるが、その当時第二次世界大戦が勃発したことで、極貧状態となり餓死寸前にまで追いつめられたこともあった。この時に彼女を救ったのがユニセフによる救援活動であり、このことが晩年のユニセフ活動へとつながることとなった。

 戦火によってレッスンができないこと、また彼女自身身長は170cmと大きかったこと、さらに栄養失調で体作りができないといった理由からバレエの道を断念し、母親の生活を支えるため女優へと転身した。この時、無名同然であった彼女が端役で出演していたコメディ映画を観た女性作家ガブリエル・コレットが、「私のジジを見つけた!」と言い、舞台化される自著『ジジ』の主役に抜擢したという逸話がある。

 因みに、のちの『ローマの休日』の監督であるウィリアム・ワイラーも彼女の舞台を観て、「僕のアン王女を見つけた!」と叫んだという逸話が語られることもあるが、先のコレットの逸話に因んだ創作である可能性が高いと言われている。いずれにせよ、このコレットからの抜擢によって、オードリーは一躍スターへの階段を駆け上ることとなった。

極貧時代の影響?「オードリー・ヘプバーン」の食にまつわる意外なエピソード
(画像=Trailer screenshot – War and Peace trailer, パブリック・ドメイン, リンクによる,『TOCANA』より 引用)

 さて、そうして活躍を広げていったオードリーであるが、その貧しい出自の影響からか食にも情熱を注いでいたと言われている。家庭菜園を好み、そこで採った野菜を使用した食事が彼女の家の食卓に並んでいたという。季節の野菜にこだわっていたそうだ。パスタも非常に好物であり、旅行にはマイパスタ、オルーブオイル、チーズまで持参していたほどであったと言われている。

 また、甘いお菓子も大好物であり、前述した舞台『ジジ』の出演の為にアメリカへ渡った際には、誰も咎める人がいないことをよいことに船上で好きなだけ食し、アメリカに到着した時には体重が増えてしまったという逸話もあるという。この時はダイエットに励まざるを得なかったようであるが、その後お菓子好きであったことは相変わらずで、中でもチョコレートはキッチンの引き出しに常備していたほどに好んでいたそうだ。  普段は朝食を抜くこともなく肉や卵も食していた彼女であるが、月に一度はヨーグルトとすりおろしたリンゴのみで過ごし”断食”も行なっていたという、いわゆるデトックスをすでにこの時代すでに実践していたと言われている。

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文=黒蠍けいすけ(ミステリーニュースステーションATLAS編集部)

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提供元・TOCANA

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