ウィルクスランドとは、南極大陸の東部に位置する海岸のある地域の地名である。1840年にアメリカの軍人・探検家であるチャールズ・ウィルクスが発見したことでその名が付けられたこの場所で、近年になって奇妙な観測がなされ話題となった。
1960年代、ウィルクスランドの氷床の地下に巨大なクレーターが存在しているのではないかという調査・報告がなされた。そして2006年、NASAの重力場測定衛星「グレース」がウィルクスランドで重力が強くなっている直径480キロメートルに及ぶ重力異常を観測、これによって巨大クレーターの存在がより信憑性を帯びることとなった。
2億5000万年前に形成されたものだとされているそのウィクスランド・クレーターは、現在も氷床の地下に閉ざされているため、本当に天体の衝突によってもたらされたものか否かについては不明である。その規模は幅243キロメートルほどで深度は848メートルにも及ぶという。
だが、仮にそれが本当に天体の衝突によって形成されたものであるとすれば、直径およそ50キロメートルもの天体の衝突によって形成された地球最大級のクレーターであると推測されている。これは、6500万年前に恐竜を絶滅に至らしめたとされる巨大隕石の規模をはるかに上回るものであり、またペルム紀末に起こった地球史上最大級の生物大量絶滅の時期とも重なっていることから、その関連が強く示唆されている。
このウィクスランド・クレーターで特に注目されているのは、なんといっても大きな「重力異常」を引き起こしているものの正体だろう。重力異常は地球に衝突した小惑星のものであるとの見解もあるものの、実際に衝突したという証拠が存在しているわけではないため憶測の域を出ず、何が重力異常を引き起こしているかは不明である。
このため、発表がなされて以来ネット上で様々な主張や意見が交わされる一方で、都市伝説や陰謀論も盛んに語られるようになっていった。
地下世界あるいは異世界に通じる出入口がある、ヒトラーが逃亡し潜伏していた、超古代文明の痕跡が存在している等々、かねてより南極はそういったものの舞台やモチーフとして広く語られてきた。このウィクスランド・クレーターについても、地下に巨大施設が存在しているのではないかといった主張が加わっていくことになった。
また、このクレーターと同時にその関連性が囁かれたものとして「白いモノリス」がある。モノリスといえば、世界各地で金属柱が発見されていることでも話題となったが、この白いモノリスも近年になってGoogle Earthで発見された長方形の白い謎の物体だ。その大きさはおよそ数キロメートル単位に及ぶ巨大なものと考えられており、しかも発見場所がウィクスランド・クレーターが存在するとされるエリアの真上であるというのだ。
南極ではこれまで、ピラミッド、巨大なドア、突如開く大穴など、何らかの超高度な技術や異世界を思わせる発見が多くなされており、密集地帯ともなっている。これらが果たして統一的な何らかの役割をもっているかについては、今後の調査や研究に期待するほかない。
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文=黒蠍けいすけ(ミステリーニュースステーションATLAS編集部)
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提供元・TOCANA
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