翼を羽ばたかせて空を飛ぶ鳥の姿はありふれたものだが、海外で「どう見ても羽ばたいていない(というか死んでいる)のに空を飛んでいる?鳥」が複数人によって目撃されて話題になっている。
2月18日の午後、カナダのブリティッシュ・コロンビア州サリーで奇妙な鳥が住民らに目撃された。さまざまな角度から撮影された複数の動画には、ぴくりとも動かず死んだように見える鳥が何もない空中に横たわっている様子が捉えられている。何かに引っ掛かっていたり、吊るされているのかと思うかもしれないが、紐や網のようなものは確認できず、何も鳥に取り付けられていないことが判る。
この不可解な光景を目の当たりにしてしまった野次馬たちは周囲を歩き回りながら、自分たちが見ているものは何だろうかと互いに困惑しあっていたとか。この奇妙な報告事例は早速地元ニュースの見出しを飾り、多くの目撃者がテレビのインタビューに答えていた。
「死んだ鳥がただ空中に浮いているだけに見えました。私たち人間の目には、その鳥を保持したり、それに付着しているものは全く見えませんでした」
「非常に奇妙で不気味でした。文字通り、死んだ鳥がただ浮かんでいるように見えました」
これらは当時現場にいた人々の証言である。
一部では鳥がエルヴ(eruv)に引っかかっているのではないか、という疑問の声もある。ユダヤ教の伝統では、安息日には“領域”間で物を移動させることが禁じられている(ある人の家から隣接する別の家への移動も含む)ため、エルヴという電柱に立てられたフェンスや針金の紐を家の延長と見立てて、物の移動を可能にするという。
しかし、エルヴには釣り糸は使われず、また同地域には設置されていないそうだ。
何かのトリック映像のように思えるかもしれないが、複数人が目撃し撮影に成功しているということは、間違いなく何らかの力が働いて鳥を空中にとどめていることに間違いない。カナダ環境省もサンプルなどがないため原因はわからず、まだコメントできないとのことだ。
一方、サイモン・フレーザー大学の地理学教授で超常現象などを研究しているポール・キングスベリー氏は「木や電信線が近くにあることから、超常現象というよりも釣り糸のような目に見えない懸垂物質が関係しているのではないかと思います」と述べている。
しかしこの場所を訪れたクリスティーナ・ディーンさんによると、すでにそこに鳥はいなく、原因はわからなかったという。
この議論に加わったブリティッシュコロンビア大学の動物学教授で鳥類学を専門にしているダグ・アルトシュアー氏は、この鳥が「死んでいるように見える」と意見を述べ、カナダ電力会社「BC Hydro」の広報担当者は「送電線がこのような現象を起こすことはない」とコメントしている。
空中で静止している物体というのは極まれに報告されることがある。たとえば、昨年は「空中で静止している旅客機」が撮影され話題になった。こういう現象に対し、シミュレーション仮説が可能な説明の1つとしてあげられることがある。これは人類が生活しているこの世界はコンピューターシミュレーションで構築されているとする世界観であり、そのため、時折このような“バグ”が生じてしまうというものだ。映画『マトリックス』のような仮想世界にわれわれも住んでいる証拠だというわけだ。
果たして、どうやって鳥が羽ばたかないまま空中にとどまっていられたのか。皆さんも動画を見てその原理を考えてみてほしい。
参考:「Burnabynow」ほか
【本記事は「ミステリーニュースステーション・ATLAS(アトラス)」からの提供です】
文=勝木孝幸(ミステリーニュースステーションATLAS編集部)
提供元・TOCANA
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