史上最大のUFO事件「ロズウェル事件」で回収されたエイリアンの遺体は実は負傷した米軍兵士だった――。事件の真相に迫った説得力を持つ“夢を壊す”仮説が浮上してきているようだ。

■「ロズウェル事件」の真相が明らかに?

 1947年7月に米ニューメキシコ州ロズウェル付近で墜落したUFOとその乗組員の遺体が米軍によって回収されたといわれている有名な事件が「ロズウェル事件」だが、事件を説明する際によく引き合いに出されるのが、当時の米陸軍の極秘プロジェクト「モーグル計画(Project Mogul)」である。

 1947年から1948年後期まで行われたモーグル計画では、ソ連の核実験を探知するために特別に開発された高高度気球のテスト飛行がニューメキシコ州の砂漠地帯で繰り返し行われていたのだ。この気球には円盤型のユニットがあり、砂漠に着陸した気球は墜落したUFOに見えなくもないことが指摘されている。

 1997年6月24日、ジョン・ヘインズ大佐は報道陣の前で、ロズウェルに墜落したUFOといわれるものは気球の一部であり、回収されたエイリアンの遺体は気球に乗せていた人形(テストダミー)であると説明して事件は解決されたとアナウンスしている。

 モーグル計画で起きていたこれらの一連の出来事は時には軍関係者以外にも目撃され、さまざまな誤解と憶測を産んだというのである。

 モーグル計画によってこのように誤解を生みやすい下地があったことを前提に、回収されたエイリアンは実際には負傷した米軍兵士を誤認したものであるという説もそれなりの説得力を持つようだ。

 2010年刊行のジョセフ・キッティンジャー大佐の自伝『Come up and get me』では、ロズウェルで回収されたエイリアンの遺体の伝説はロズウェル事件の12年後に起きた熱気球の事故の犠牲者を誤認したものである可能性が示唆されている。

 1959年5月21日の朝、キッティンジャー氏、ダン・フルガム氏、ウィリアム・カウフマン氏の3人の兵士は極秘の調査でホロマン空軍基地から熱気球に乗って出発した。

 高層大気の状態と、それが人体に引き起こす影響を調査することが目的であったのだが、首尾よくデータを収集して無事に帰投し、気球のゴンドラが砂漠に着陸した。しかしその際に何らかの理由でフルガム氏のヘルメットを被った頭部がゴンドラの底部と地面に間に挟まってしまう事故が起きたのだった。

 すぐに救助チームが駆けつけてフルガム氏を助け出したのだが、バールを使ってヘルメット外してみるとフルガム氏の頭部は酷く腫れあがっていたのだった。

ロズウェルで回収された“エイリアン”の名前は「ダン・フルガム」真相に迫る仮説が浮上
(画像=イメージ画像 Created with DALL·E,『TOCANA』より 引用)

 乗組員の3人はウォーカー空軍基地内の病院に救急搬送されたのだが、この一件を遠目から民間人が目撃していた可能性があるという。

 さらに病院では、頭と顔が腫れあがっ状態で運び込まれてきたフルガム氏を垣間見た病院関係者が、彼がエイリアンではないかと想像力を膨らませて誤認したかもしれないということだ。フルガム氏の大きな頭と腫れあがった目元は“グレイ”に見えなくもなかったかもしれない。

 こうした断片的な目撃情報が噂が噂を呼んで混然一体となり、「ロズウェル事件」のストーリーが生み出されたというのがキッティンジャー氏の見解のようである。

 はたして「ロズウェル事件」のUFOは気球であり、エイリアンの遺体は負傷したダン・フルガム氏だったのか。UFOファンの“夢が壊れる”解釈かもしれないが、ある程度の説得力がありそうにも思える。関連する新たな情報にも期待したい。

参考:「espaciomisterio」ほか

文=仲田しんじ

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提供元・TOCANA

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