■まずは話しかける
そんなローラさんに、アレックスさんは「遊歩道から外れて林に入るんだ」とアドバイス。ヒグマに背を向けないように、ふたりは茂みに入って行った。
すると不思議なことに、ヒグマもその場を去って行った。まるで、人間たちを許したかのような瞬間だったという。
じつは、米国国立公園局による「ヒグマに遭遇したら」という講習を受けていたふたり。そこでは、驚かすことなく存在を知らせることが重要だと教わった。まずは落ち着いたトーンの声で「こんにちは」「ハーイ」と話しかけるべきだという。
■ヒグマに道を譲る
そして最も注意したいのは、ヒグマが通ろうとしている道を妨げないこと。遊歩道は人間だけでなく、ヒグマたちにとっても日常で使う「けもの道」であるため、道を譲ることがヒグマを刺激しない最善の方法だという。
さらに、獲物と認識されないことも重要だ。走ったり背を向けたりせず、ゆっくりと木々の中に入る。背を向けずに後ずさり、もしくは横向きに移動するのが良いそうだ。