RX500が人気の理由
RX500は、バタフライウイングドアが特徴ですが、あのランボルギーニですら、バタフライウイングドアを採用したのは1971年のカウンタックが最初だったことを考えると、まさに時代の最先端のクルマであったことがわかります。
両サイドのドアを跳ね上げた姿は、まるで空飛ぶクルマのようでした。トミカから発売されていたRX500のミニカーで、ドアを跳ね上げ、飛ばして遊んだことがある方もいるでしょう。
空力を意識したウエッジシェイプが効いたボディは、繰り返し風洞実験を行った結果に基づいて採用されたデザインです。ミドシップレイアウトに、レース用にもできる250馬力の10A 2ロータリーエンジン。4輪ベンチレーティッドディスクに4ポットキャリバーという、当時のレーシングカーでも珍しいブレーキを搭載していました。
デザインだけでなく、スペックの面でもまさにスーパーカー。最高速度も250㎞/hオーバーと、「未来のスポーツカー」を期待させてくれるものでした。
量販されなかった理由
当時高い評価をうけ、今でも伝説の車と言われるほど人気が高いにもかかわらず、量販されなかったのはその大きさにあるとされています。RX500のボディサイズは、全長4,330mm×全幅1,720mm×全高1,065mm、車重は850kgで、当時のカー雑誌では、過大な重量と評されていました。
また、2シーターのRX500のコックピットは、かなり窮屈。シートには前後スライドもなく、市販車として、当たり前の要件が満たされていない車両でもありました。
1970年当時、低燃費や居心地の良さよりも、走りの性能が求められていた時代に、最先端のクルマとして製作されたRX500。量販には向かなかったようですが、純粋にかっこいいボディスタイルは、その後のマツダ車に受け継がれているのではないでしょうか。
文・吉川賢一/提供元・CarMe
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