場合によっては窃盗罪になる可能性も…
(画像=『Sirabee』より 引用)
無料で提供されているものとはいえ、大量に持ち帰る行為は法的に問題ないのだろうか。編集部が齋藤健博弁護士に取材したところ、「窃盗罪の成立可能性が視野に入ります（刑法235条）」という。
齋藤弁護士：ポリ袋は、店側の認識としては、当該店舗において購入した物品を保管する合理的な範囲、必要な範囲において無償提供する性質を有しています。
現在は以前とは異なり、レジ袋が有料化されている状態ですから、本来、必要な範囲を超えての持ち出しに対し明確に禁止する意思があることを確認することができます。
「大量」であれば、たとえばポリ袋のみを盗取することを目的として店舗に侵入し、占有を取得したのであれば、窃盗罪に加え建造物侵入罪が成立する可能性が視野に入ります。
■必要な状況であれば問題ない
一方で、正当に購入した物を保管・持ち帰るため、多少多めにポリ袋をもらう…という場合であれば、「実際に窃盗罪として処断されることまでは少ない」という。
齋藤弁護士：この袋を使わなければならない状況があるか、正当に買い物をしたお客さんかどうか、どの程度の枚数を持ち出そうとして占有を収めたのか、どんな意図をもってたくさん袋を持ち出そうとしたのか、この辺りの要素が重要になります。
専門的には、不法領得の意思・可罰的違法性の理論など、深い事例ではあります。
