すでに触れた通り、緊急発行に対応してくれるクレジットカード会社はあるが、取引地域や場所には制限がある。滞在している国・地域が対応していないこともあるし、受取日時や場所が指定されるのも珍しくない。

すぐに代わりのクレジットカードが手配できるとは限らない以上、その間の支払い手段を確保するためにもサブのクレジットカードは必須だ。

ICチップは突然故障する

紛失や盗難に遭わなくても、クレジットカード自体に問題が起きるケースもある。代表的なのがICチップの故障だ。

カード端末との相性もあるが、何度試しても読み込んでくれない場合は、サブのクレジットカードで決済するのがスマートだろう。

注意点3:カード番号とコールセンターの番号はリスト化を!

最後に、現地でクレジットカードの紛失・盗難が起きても冷静に対応するためのコツに触れておく。それは、事前にカード番号とコールセンターの番号をリスト化し、クレカ本体と別に持参することだ。

万が一トラブルが起きても、迅速に連絡ができるうえに、コールセンターとの情報共有もしやすくなる。

なお、サブカードを作る予定があるなら、年会費が無料で使い勝手が良いものを早めに準備しておこう。

文・荒井美亜(ファイナンシャル・プランナー)
税理士事務所、一般企業等の経理を経験して現在は金融マネー系ライターとして活動中。日商簿記検定1級、AFP(日本FP協会認定)、2級FP技能士、会計学修士号(立教大学)、貸金業務取扱主任者(試験合格)。