「ステルス小惑星」は発見できるのか?

 なぜ、地球に衝突する危険性がある小惑星を発見できないのだろうか。

 欧州宇宙機関(ESA)の惑星防衛責任者であるリチャード・モイスル氏は、「チェリャビンスク隕石ほどの大きさの小惑星が、およそ50年から100年ごとに地球に衝突している」と、再び小惑星による惨事が起こることを警告している。そして、「事前の警告があれば、地元当局は一般市民に窓やガラスから十分に離れるように忠告することができます」と語る。

 ESAは、太陽の方向から私たちに向かってくる小惑星を赤外線望遠鏡によって検出して監視するためのNEOMIRを、2030年頃をめどに打ち上げる。これにより地球に接近する小惑星を早期に発見することができるようになる。

 NEOMIRは、太陽と地球の間を周回する軌道に投入され、2 つの天体に対して同じ位置に留まらせる。そうすることで、NEOMIRは太陽の方向から地球に向かってくる可能性のある小惑星を発見することができる。赤外線望遠鏡は、地球の大気に邪魔されず、太陽の光の中に潜んでいる 65 フィート (20 メートル) 以上の小惑星を見つけることができる。

 まぶしい太陽の光に遮られることなく、地球に衝突する可能性がある小惑星を事前に発見し警告を与えてくれるとは実に頼もしいミッションである。

 NEOMIRミッションの本格スタートは2030年頃となっているが、それまでに「ステルス小惑星」が地球に衝突しないことを祈るばかりだ。

参考:「Daily Star(2023年2月16日付)」「Daily Star(2020年8月18日付)」「NASA」

文=白神じゅりこ

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提供元・TOCANA

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