以前TOCANA及びアトラスでは最近人気の「AIにホラー系の絵を描いてもらうと高確率で出力される謎の女」について報告した。これは最近話題のAIお絵かきツールにてホラー系の絵をリクエストすると髪の長い白い服の女性が出力されがち、というもの。おそらくAIが大量の絵を学習した結果、貞子などの典型的な幽霊の姿を出力するようになったのではないかと考えられている。
この「AIが生成してくる幽霊」は典型的な幽霊と似通っているものの、出力されてくる女性の姿にはぶれがあった。条件に合わせてランダムに画像を生成することはできても、全く同じものを再度生成することはまだ不慣れだったのだ。しかし海外にて、AIに命じて「必ず同じ特徴を備えた顔」を生成することができるようになった、という報告が寄せられた。
これはTwitterにてアーティストとして活動する「Supercomposite」さんが、AIお絵かきアプリケーションであるDALL-Eに近いシステムのカスタムAIテキスト画像モデルを使用して生成したもので、調整の結果AIに「歪んだ顔と赤い頬」を持つ女性の画像のバリエーションを繰り返し生成させることに成功したのだ。繰り返し生成される女性の顔が不気味だったことから、この「女性」は「Loab(ロアブ)」と名付けられ、「潜在空間における最初のヒト型の異形」の可能性が高いとみなす人たちも出てくるまでになった。
そして先日、この「Loab」の日本版とも言えるものが発見されて注目を集めた。
発見者はライターであり漫画家としても活動している村田らむ氏。2月16日に自身のTwitterアカウントにて複数の絵とともに「AIでAOKIGAHARA (青木ヶ原) を描いてもらうと、定期的に同一人物っぽい女性が現れる」と投稿。
確かに画像にはいずれも深い森の中に佇む「青系の服を来た面長・色白の長い黒髪の女性」が現れていた。よく見ると顔に奇妙なペイントがある点や、いずれも似通った顔立ちをしているという特徴もあり、画像を見た人達からは「怖い」というコメントが続出。AIお絵描きアプリで試してみる人たちも現れた。その結果、容姿はさまざまだが実際に女性が現れるケースが続出。中には明確に女性ではなかったものの、心霊写真のように本当に人影のようなものが現れたり、一方で荘厳さを感じる鳥や森の主を思わせる奇怪なクリーチャーが現れたというケースも報告された。もちろん、ごく普通の深い森の光景が出力された人もいる。そんなわけで、ネット上では「AIに命令すると必ず出てくる女性・青木ヶ原さん」と名付けられつつある。
しかし、どういった原理で「青木ヶ原さん」は出てきてしまったのだろうか。普通に考えると、森の中に女性がいる光景を学習した結果、青木ヶ原というキーワードからAIが日本風に調整した画像を出力した、ということかもしれないが、それにしては女性の顔がどれも似すぎているのが不気味である。そのため、「人の目には見えない、AIのパターン認識でようやく判別できる『人のような何か』がいて、それを学習した結果不気味な女性が生成されてしまったのではないか」「AIすら『ここには出る』『何かがいる』ことを学習してしまったのではないか」という不気味な推測をする人達も現れた。
海外の不気味な女「Loab」はAIが学習した結果うまれた癖のようなものである可能性が高い、という結果になったが、「青木ヶ原さん」の場合はどうだろうか。洋の東西を問わず、AIが都市伝説や現代ホラーを産み出していく瞬間を我々は目撃しているのかもしれない。
【本記事は「ミステリーニュースステーション・ATLAS(アトラス)」からの提供です】
文=勝木孝幸(ミステリーニュースステーションATLAS編集部)
提供元・TOCANA
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