ずっと書きためてきた読書記録と愛読書

 本文でも堤さんと本との関わりをご紹介しているが、びっしりと細かな字で書かれたメモを拝見すると、何か凄みのようなものすら感じられる。記録を取り始めたのは「本が増え始めてから」とおっしゃるが、おそらく子どもの頃からの読書習慣がこの緻密なメモにつながってきたのだろう。そして、その膨大なリストから一冊選んでいただいた愛読書は、『神道〈いのち〉を伝える』(葉室頼昭著、春秋社)である。

「ひきこもり帰宅部」だったことが本に親しむ人生につながった――357人目(上)
(画像=『BCN+R』より 引用)

心にく人生の匠たち

 「千人回峰」というタイトルは、比叡山の峰々を千日かけて駆け巡り、悟りを開く天台宗の荒行「千日回峰」から拝借したものです。千人の方々とお会いして、その哲学・行動の深淵に触れたいと願い、この連載を続けています。

 「人ありて我あり」は、私の座右の銘です。人は夢と希望がある限り、前に進むことができると考えています。中学生の頃から私を捕らえて放さないテーマ「人とはなんぞや」を掲げながら「千人回峰」に臨み、千通りの「人とはなんぞや」がみえたとき、「人ありて我あり」の「人」が私のなかでさらに昇華されるのではないか、と考えています。

奥田喜久男(週刊BCN 創刊編集長)

<1000分の第357回(上)>

※編注:文中に登場する企業名は敬称を省略しました。

提供元・BCN+R

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