スクランブラーは、スチール製トレリスフレームを採用している。このフレームは、ドゥカティを始めとした海外メーカーが好んで使う形式で、フレームで三角形(トラス)を作る事から命名された。車体に張り巡らせたパイプの太さを箇所ごとに変えることで適切な強度を確保している。
足回り
フロントはカヤバ製41mm径倒立フォーク、リアはプログレッシブリンク プリロードアジャスタブルモノショック、 アルミニウム製両持ち式スイングアームを採用。
ブレーキシステムはフロントがブレンボ製 M4-32 4ピストンラジアルマウントモノブロックキャリパー、アジャスタブルレバー付ラジアルポンプ、330mm径セミフローティングディスク、ボッシュ製ABSユニット、リアはブレンボ製1ピストンフローティングキャリパー、245mm径ディスク、ボッシュ製ABSユニットである。
ハンドルまわり・灯火類
単眼のデジタルメーターには速度、回転、距離、ギアインジケーターなどが備わっている。セパレートハンドルはトップブリッジ下から上方に持ち上げられ、レーシーさと乗りやすさを両立している。
60、70年代カフェレーサーの“文法”のひとつである、バーエンドミラー。後方視認性は悪くない。
その他の装備&特徴
エグゾーストは、テルミニョーニ製ステンレス・スチール・サイレンサー、触媒コンバーター、O2センサーx2、アルミニウム製テールパイプである。
タンクには、70年代から80年代にかけて使われていたオールドタイプの「DUCATI」ロゴが入れられ、サイドには70年代にドゥカティのワークスレーサーとして活躍したブルーノ・スパジャーリのゼッケンに由来する「54」のナンバーが採用されている。ノスタルジックの中に新しさが光る。モーターサイクルファンなら気になる一台だ。