FC東京所属FW遠藤渓太は、9月14日に行われた明治安田J1リーグ第30節の名古屋グランパス戦でMF高宇洋のゴールをアシスト。「攻撃の形が見えない」などの理由でピーター・クラモフスキー監督の解任論が後を絶たないなか、同監督による攻撃面での決まり事を明かしている。
アルベルト・プッチ・オルトネダ前監督やクラモフスキー現監督のもとでポゼッションスタイルを培ってきたFC東京。7月13日のアルビレックス新潟戦を最後に白星から見放され、7月30日の柏レイソル戦から5試合続けてノーゴールだっただけに、サポーターからはクラモフスキー監督の解任を求める声が挙がっていた。
しかし、国立開催の名古屋戦では攻撃陣が爆発。13分にMF東慶悟が先制ゴールを奪うと、その後に3得点を追加。途中出場の遠藤は、65分にペナルティエリアの左でドリブルを仕掛けてゴール前へパスを供給。ファーサイドで高が右足であわせてゴールネットを揺らしている。
そんな遠藤は試合後、インターネット動画配信サービス『DAZN』制作番組「やべっちスタジアム」のインタビューに対応。「2か月リーグ戦で勝てていなかった中で、ボールを奪われた後の切り替えをやっていこうとみんなで話していた」と、FWディエゴ・オリヴェイラのボール奪取が高のゴールに繋がったことを強調する。
そして敵陣ペナルティエリアでの攻撃における共有事項があることも告白。「チームの決まり事として、『ニアサイドに1人入る』というのは約束。空間にボールを届けるということを意識している」と語った上で、「展開的に3点目を決めたら、自分たちのゲームになるのは分かっていた。自分が途中からプレーして、価値を示すという意味でも狙い通りだった」と冷静に振り返っている。
今季のタイトル獲得が厳しいものの、シーズン終盤にむけて浮上のきっかけをつかんだFC東京。アビスパ福岡率いる長谷部茂利監督を招へいする可能性が一部で報じられるなど、クラモフスキー監督の去就に注目が集まるなか、攻撃の形に関する遠藤の説明に納得するファン・サポーターは多いはずだ。