東北には関西のように定期的に通うお店はありません。その代わり宮城の北部から岩手に行くと新鮮な魚介類が豊富にあり、どのお店に行っても素材の味が楽しめます。
旬な季節がそれぞれにありますが、特にホヤ、カツオ、サンマなどが東京では味わえない段違いの鮮度だったことを思い出します。
中でもホヤは足が早くすぐに生臭くなるので東京では苦手な人が多くあまり食べる人がいません。私もかつてはその一人でしたが、東北では別物の美味しいホヤが味わえ、大好物になってしまいました。
私の東北とのつながりは東日本大震災です。震災の翌年から何度も訪問しているうちに、今や仙台に来ると故郷に帰ってきたような懐かしい気持ちになるから不思議です。
東日本大震災からは13年が経ち、日本全体から震災の記憶は忘れられつつありますが、東北に入るとやはり自然にあの頃の記憶がよみがえります。
この間、たくさんの方との出会いがありましたが、私の東北の方の印象は真面目な職人気質。そして、不器用だけどあたたかい気持ちのある優しい人たちというイメージです。
コロナ禍以来ご無沙汰している方もたくさんいます。そんな東北の人たちとの久しぶりの再会が今から楽しみです。
編集部より:この記事は「内藤忍の公式ブログ」2024年9月14日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。