「労働契約法の判例」というのは意味不明である。労働契約法16条は上のような解雇権濫用法理で、2007年にできた規定である。整理解雇の4要件は1979年の東京高裁判決で、労働契約法に関する判例ではない。彼は労働契約法に整理解雇の4要件が書いてあると思っているのではないか。

これは労働契約法を読めばすぐわかることで、条文も読まないで改正案を議論するのは信じられない。さすがに彼も最近はこれに気づいたようで「法案」とはいわなくなったが、そうすると具体的に何をどう改正するのかわからない。これは「勘違いでした。すいません」と謝罪して撤回するレベルの誤りである。