ディエゴ・マラドーナ 写真:Getty Images

 現地時間9月13日、世界中から賛辞を浴び続ける元アルゼンチン代表のFWディエゴ・マラドーナ(2020年11月逝去)の死に関与したとして、過失致死の罪に問われている医療従事者の裁判が、再度2024年10月から2025年3月まで延期されたことが発表された。

 アルゼンチン、ブエノスアイレス郊外の町サンイシドロの裁判所は、当初2024年6月4日に予定されていた裁判を2024年10月1日に延期するという被告の申し出を認め、今回アルゼンチンの日刊紙 『ラ・ナシオン』が、この手続きは2025年3月11日に開始されると報じている。

 医療従事者8人は故殺(計画性のない意図的な殺人)の罪に問われ、裁判にかけられている。20人の専門家で構成された医療委員会は、マラドーナ氏が受けた治療は「欠陥と不規則なこと」が多かったとの見解を2021年に示した。

 1986年にアルゼンチンを2度目のFIFAワールドカップ優勝に導いた元サッカー界のスーパースターは、2020年11月25日の死亡前に脳手術を受けた後、ブエノスアイレスの自宅で心不全で60歳で亡くなった。死因の責任があるとして起訴された医師の中には、脳神経外科医、心理学者、精神科医、看護師らが含まれており、アルゼンチンの刑法によると、有罪となれば懲役8年から25年の刑が科される可能性がある。しかし、全員がマラドーナ氏死亡の責任を否定しているとのこと。

 史上最も偉大であろうサッカー選手が60歳で亡くなったことは早過ぎると考える空気がアルゼンチン国内にはあるといわれており、サッカーファンのみならず裁判の行方に注目が集まっている。