タイヤはクッション性と安定性を確保するため、内部に空気を充填する構造となっています。タイヤ内部に空気を入れることで、バイクは路面の衝撃を和らげ、スムーズで快適な走行が可能になります。

タイヤの「空気圧」とは、タイヤ内部に充填された空気がかける圧力のことです。タイヤが適切に路面に接触し、バイクを安定させるための重要な要素です。空気圧は通常、バイクメーカーが推奨する数値に合わせており、タイヤが十分なグリップ力と耐久性を発揮できるようにしています。

空気圧が適正であれば、タイヤは適切に変形し、バイクの操縦性、快適さ、そして燃費が向上しますが、もしも空気圧が過剰だった場合、どのような影響をもたらすのか、そしてどのように適切な空気圧を維持すればいいのかについて解説します。

タイヤの空気圧が多いときの影響

空気圧が高いことによる影響

タイヤの空気圧が高い状態は、様々な悪影響を及ぼし、安全な走行を阻害する可能性があります。空気圧が高いと、タイヤの変形する範囲が減って接地面積が減少し、摩擦が減少します。その結果、グリップ力が低下し、特に雨天時にはスリップするリスクが高まります。また、路面の凹凸を吸収する能力も低下するため、乗り心地が悪化し、疲労感を感じやすくなることも懸念されます。

タイヤの摩耗と寿命

空気圧が高すぎると、タイヤの接地部分が中央に集中し、中央部分だけが過度に摩耗する傾向があります。これはタイヤのトレッドが偏摩耗する結果をもたらし、タイヤの寿命を短縮させる要因となります。また、乗り心地も硬くなり、路面の凹凸を強く感じやすくなるため、快適な走行を妨げる可能性があります。

バイクの操作性への影響

過剰な空気圧は、バイクの操作性にも悪影響を及ぼします。タイヤの接地面積が減少し、グリップ力が低下するため、特に急なカーブやブレーキ時にはコントロールが難しくなる可能性があります。また、路面からの衝撃などにタイヤが反発し、車体が跳ねやすくなるため、安全な走行を阻害する要因となります。

適正な空気圧の求め方

空気圧の測定方法