ついにデビュー! BMWの新型セーフティ・カーは、ワイドなホイール・アーチや立体的なフロント・エプロン等でアスレチックな外観に
1999年以来、BMW Mは”MotoGPのオフィシャル・カー”として、モーターサイクル・レースの最高峰クラスに高性能セーフティ・カーを提供してきた。その最新のハイライトとなる「BMW M5 MotoGP セーフティ・カー」がデビューした。
2024年9月1週目の夕方、イタリア・ミラノの「ハウス・オブ・BMW」で開催された新型「BMW M5モデル・シリーズ」発表の特別顧客イベントの中で、BMW M社の顧客・ブランドセールス担当副社長のシルビア・ノイバウアー氏と、イベントを主催したBMWイタリアのマッシミリアーノ・ディ・シルヴェストレCEOによって披露された。
この革新的な先導車によって、BMW M社はBMW XMラベル・レッド・セーフティ・カーと同様に、最先端のハイブリッド・テクノロジーへの依存を続けている。BMW M5セーフティカーは、土曜日のイタリア北東部・ミサノでの「2024MotoGP第13戦 サンマリノGP スプリントレース」でレーストラック・デビューを飾る。
「BMW Mが”MotoGPのオフィシャル・カー”として26年目のシーズンを迎えるにあたり、私たちはMotoGPのライツ・ホルダーであるドルナ・スポーツとの長年にわたるパートナーシップを誇りに思います。
世界最高峰のモーターサイクル・レーサーがサーキットに乗り込む際、最も革新的な高性能自動車によって安全を確保することを目指してきました。私たちはこの伝統をBMW M5 MotoGP セーフティ・カーでも引き継ぎます」と、ノイバウアー氏は発表会で述べた。
この電動化されたトップクラスのモデルは、セーフティカーとしての使用に最適だ。ボンネットの下にはモデル専用バージョンのM HYBRIDシステムが搭載され、Mツインパワー・ターボ・テクノロジーを採用した高回転型V8エンジンと電気モーターを組み合わせて、最高出力535kW/727psを発揮する。
このMパワーは、8速Mステップトロニック・トランスミッションとM xDrive全輪駆動を介して路面に伝達される。その他にも数多くのMテクノロジーが、あらゆる状況において完璧なドライビング・ダイナミクスを保証する。
この市販モデルは、すでにそのエクステリアが印象的だ。ワイドなホイール・アーチとサイド・スカート、立体的なフロント・エプロン、Cピラー・エリアのモデル特有のサーフェス・デザインが、BMW M5にアスレチックな外観を与えている。また、BMW M5 MotoGP セーフティ・カーには、グラフィティ・デザインの特別カラーリングが施されている。
「この特別なカラーリングは、BMW Mモータースポーツが「ル・マン24時間レース」などのFIA世界耐久選手権や北米のIMSAシリーズに参戦しているBMW MハイブリッドV8レーシングカーのデザインに由来しています」と、発表会でノイバウアー氏は説明した。
「これは、ハイブリッド・テクノロジーに対する私たちのコミットメントを完璧に体現しています。BMW MハイブリッドV8とBMW M5のこの結びつきは『サーキットで生まれ、ストリートで走る』というBMW Mの哲学を完璧に体現しているんです」
すべてのセーフティ・カーと同様、BMW M社はレーストラックでの使用に特化した改造を施している。カーボン製フロント・アタッチメント、アラミド製リア・ディフューザー、カーボン製サイド・スカート、カーボン・チタン製テールパイプ・トリム、カーボン製フューエル・フィラー・キャップなど、数多くのBMW Mパフォーマンス・パーツが装着されている。
特別装備として、セーフティカーのルーフバー、フロントスプリッター、レカロシート、6点式レーシングハーネス、消火器、海外輸送用の燃料吸引ポンプなどがある。2024年9月7日(土)、ミサノで開催された「グラン・プレミオ・レッドブル・ディ・サンマリノ・エ・デッラ・リヴィエラ・ディ・リミニ」で、新型BMW M5 MotoGPセーフティカーが初めてコースを走った。
ミラノで行われた発表会には、バレンティーノ・ロッシをはじめ多くのゲストが出席した。モーターサイクルの世界チャンピオンに9度輝いた彼は、MotoGPにおけるBMW Mの取り組みを熟知しており、4輪に乗り換えた2023年シーズンからは、BMW Mワークス・ドライバーとしてBMW M4 GT3で成功を収めている。
文・CARSMEET web編集部/提供元・CARSMEET WEB
【関連記事】
・【比較試乗】「フォルクスワーゲン TロックTDI Style Design Package vs TDI Sport vs TDI R-Line」アナタならどのT-ROCを選ぶ?
・「キャデラック XT4」ジャーマンスリーをロックオン! プレミアムコンパクトSUVの大本命!【試乗記】
・【インタビュー】このプロジェクトを通して日本のモータースポーツをもっと元気にしたい!「ARTAプロジェクトプロデューサー・鈴木 亜久里」
・【国内試乗】「ホンダ N-ONE」見た目は変わらずも中身は大幅に進化
・【国内試乗】「レクサス・ニューLS」徹底的な作りこみを施した常にイノベーションを追求するフラッグシップ