児玉剛 写真:Getty Images

 FC東京所属GK児玉剛が、8月31日にエディオンピースウイング広島で通常開催された明治安田J1リーグ第29節サンフレッチェ広島戦に関する動画を投稿。台風10号の影響による新幹線運転見合わせ時の様子が公開され、ファン・サポーターの間で話題になっているほか、Jリーグ側の判断に対する批判も湧き起こっている。

 同選手は9月8日に自身のYouTubeチャンネルを更新。「【台風直撃】vs広島遠征Vlog!FC東京、児玉剛の爆速ルーティーン!」として、8月29日に新富士駅で降車し、東横インにチェックインする様子を公開したが、深夜0時まで一切飲食できない状態だったことを報告している。また30日はバスで東京まで引き返し、羽田空港近くのホテルで宿泊。試合当日の31日は空路で山口宇部空港まで移動し、バスで広島入り。広島市内のホテルに到着したのは、キックオフからおよそ6時間前の0時40分だった。

 広島戦の通常開催を巡っては、キックオフ前から賛否含めて様々な意見が挙がっていた。それだけに児玉の動画投稿を受けて、ネット上では「台風の影響により、試合当日の移動を余儀なくされ大変ご苦労されたことと思います。お疲れ様でした」「過酷な遠征だったんだな。本当にリスペクト」「本当に貴重な動画」「この状況で『成長のチャンス』なんてワードが出てくるなんてほんと凄い」といった労いや称賛のメッセージが寄せられている。

 また通常開催という決定に対して「もう笑っちゃう」「協会よ、台風でも試合を強行開催するとアウェイチームがどうなるか、よく目に焼き付けておけ」「こんな移動で振り回されて、当日入りで90分戦うことが正しかったかJリーグ側は考えてほしい」「こんな状況で試合するのがおかしい」などと否定的な意見が挙がっている。

 なおFC東京は広島戦の通常開催をうけて、Jリーグ側への意見書提出を9月5日に公式発表。「今回の問題と捉えていること」として、「試合の実施/中止の判断において、考慮されるべき事柄が軽視されていたこと」「Jリーグが試合の開催可否を判断する権限を持っているが、判断基準や判断日時を明示せず、実施/中止の判断やその対応において、ホームチームとアウェーチームとも振り回されたこと」を挙げるとともに、Jリーグ規約第62条2項(1)に記載されている「天災地変、公共交通機関不通等の場合の実施/中止の判断はチェアマンが行う」という規定の運用が曖昧だと主張している。