多くの人にとって、「車の購入」は人生でそう何度も経験するものではありません。それだけに、「車のディーラーでどう振る舞えばよいのか」がわからない人もいるでしょう。

はじめて車を購入する場合などはとくに、「ディーラーに冷たい対応をされたらどうしよう」と不安になるものです。

実際に、ディーラーを訪れるときに注意すべき点はあるのでしょうか。今回はディーラーで「塩対応」をされた経験のある方々に、当時のエピソードについて話を聞きました。

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予約なしで行ったらカタログだけ渡されて…

予約なしで行ったらカタログだけ渡されて…

「こんなディーラーは車を売るより顰蹙を買うだろう」販売スタッフの接客がまずすぎた…「どうせ買わないんでしょ」で“塩対応”は本当にある?
(画像=©rh2010/stock.adobe.com、『MOBY』より 引用)

車のディーラーは基本的に、予約のない飛び込み客にも対応してくれます。しかし一方で、他に商談や試乗の予約が入っていればそちらを優先することになりますから、混雑しているタイミングなどでは十分な案内が受けられない可能性もあるようです。

「はじめて自分の車を買うとき、そもそも今どんな車があるのかも知らなかったので、とりあえず近くにあるディーラーで色々教えてもらおうと、自転車でフラッと立ち寄ってみたんです。

敷地に入ると、営業の方が迎えてくれて、予約の有無を聞かれました。そこで私は『普通は予約するものなのか』と恥ずかしくなってしまい、『車がほしいんですけど、何もわからなくて』としどろもどろに答えて。

営業さんは40代くらいの男性でしたが、そのまま席に通されることもなく、購入の時期や用途、乗車人数などを矢継ぎ早に聞いてきて。

よくわからないまま答えているうちに、カタログを4冊くらい渡され、『ウチだとこの辺りが選択肢になると思いますので、ご検討ください』と、暗に追い返されたようなかたちになりました。

もう少し、実際の車を見ながら案内してもらえるものと期待していたので、ちょっとショックでしたね。結局その後、親の付き合いのあるディーラーに行き、そこでは丁寧に教えてもらえたので、そこで購入を決めました」(20代男性)

ディーラーの営業スタイルはさまざまですが、なかには「買うことが明確になっている客」をあからさまに優先するスタッフもいるのかもしれません。そのため丁寧に案内してほしい場合には、事前に連絡を入れておく方が安全だといえます。

車に詳しくない場合でも、「購入したいけれど、何もわからないので実車を見ながら教えてほしい」などと伝えておけば、知識に応じた説明を期待できるでしょう。

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買いに来たのは「妻の車」なのに説明は「夫だけ」

買いに来たのは「妻の車」なのに説明は「夫だけ」

「こんなディーラーは車を売るより顰蹙を買うだろう」販売スタッフの接客がまずすぎた…「どうせ買わないんでしょ」で“塩対応”は本当にある?
(画像=@DragonImages/stock.adobe.com、『MOBY』より 引用)

車は高額な買い物ですから、接客においても「相応の対応をしてほしい」というのは自然な気持ちでしょう。しかしなかには、車を買いに行って「不愉快な思い」をさせられたという人も。

「夫婦で新車を見に行ったときの話です。夫用の通勤車はすでにあるので、私がメインで使う車を買いに行ったんですけど、営業の方が私ではなく夫にばかり説明するので、かなり不愉快になりました。

最初に声をかけられたのも、名刺を渡されたのも夫だけ。夫が最初に『妻の車を買いに来た』と答えたのもよくなかったと思います。そこは『妻が車を買いに来た』だろうと。

当然そこでは購入せず、きちんと私に対して説明してくれる営業から買ったんですけど……。それでも今、点検などに夫婦で行くと、整備士さんによってはオーナーの私ではなく夫をメインに結果を説明する、みたいなこともあって。

なんでしょう、ナチュラルに『女は機械に弱いから説明しても意味がない』みたいに思われているんでしょうか」(40代女性)

こちらのお話にもあるように、「夫婦で車を買いに来たのに、夫にだけ挨拶や説明がなされる」という事例は少なくないようです。もちろん多くのディーラースタッフは適切に対処しているものと考えられますが、依然として「メカに関することは男性の方がわかる」という偏見をもつスタッフも残っているのかもしれません。

しかし共働き世帯の割合が増えているなかで、「車選びの主体は男性」という考え方は時代に合わなくなっているのでしょう。

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えっ、こっちは売ってくれないの?

えっ、こっちは売ってくれないの?

「こんなディーラーは車を売るより顰蹙を買うだろう」販売スタッフの接客がまずすぎた…「どうせ買わないんでしょ」で“塩対応”は本当にある?
(画像=©alfa27/stock.adobe.com,『MOBY』より 引用)

ディーラーの営業にとって、はじめから「この車がほしい」と決め打ちで来店してくれるお客さんは、ありがたい存在に映ると考えられます。しかしそのようなケースでも、丁寧に案内してくれるとはかぎらないようで……。

「車を買い替えることになり、気になっていた車種の試乗予約を入れました。

普通に案内されて、試乗車に乗り込んだのはいいのですが、同乗した営業マンはコースを指示してくれるだけで、車の情報については特段話してくれません。そのときは『余計な口出しはしないスタンスなのかな』とも思ったのですが……。

試乗が終わり、てっきり席で見積もりなどを見せてくれるのかと思ったら、営業マンが『よかったら、こちらにも試乗してみませんか?』と。もともと予約したのはコンパクトSUVだったのに、普通のコンパクトカーの試乗も勧められたんです。

まぁせっかくなので乗ってみると、今度は営業マンがやたらその車のいいところを喋ってくるんですよね。

話を聞くと、SUVの方は納期が1年前後かかるのに対して、コンパクトなら3ヶ月ほどで納車できると。そこでようやく、『コンパクトを買ってほしいのか』と納得がいきました。

結局、不信感を抱いてしまったので、SUVの方を別のディーラーで買いましたね」(40代男性)

2020年頃から続く半導体不足などの問題から、自動車の納期は長期化する傾向にあり、現在でも「年単位での納車待ち」は珍しくありません。そもそも受注を停止している車種などもあり、ディーラー営業のなかには「すぐに捌ける車を買ってほしい」と考えるスタッフもいるのかもしれません。

もちろん買う側としても納期は短いに越したことはないものの、そうした問題はなるべく早い段階で伝えておいてほしいところです。一方、このようなすれ違いを防ぐには、買う側から早めに納期を確認しておくことも有効なのでしょう。

文・MOBY編集部/提供元・MOBY

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