トルガイ・アルスラン 写真:Getty Images

 サンフレッチェ広島へ完全移籍加入の元U21ドイツ代表MFトルガイ・アルスランは、9月4日に行われたYBCルヴァンカップ・プライムラウンド準々決勝1stレグの名古屋グランパス戦で決勝ゴールをマーク。元ポルトガル代表FWゴンサロ・パシエンシアともにJ1優勝へのキーマンとして期待されるなか、海外ではマンチェスター・シティ所属FWアーリング・ブラウト・ハーランドに匹敵するほどのインパクトがあると称賛されている。

 現在34歳のアルスランは、ボルシア・ドルトムントの下部組織やハンブルガーSV、トルコ1部ベシクタシュ、フェネルバフチェ、セリエAのウディネーゼに在籍するなど、欧州でのプレー経験が豊富。2023年夏にメルボルン・シティへ移籍すると、2023/24シーズンの豪州1部リーグでは23試合の出場で12ゴール7アシストと格の違いを見せていた。

 ベシクタシュ時代に2度のトルコ1部リーグ制覇と実績十分なアルスランだが、2024年7月の広島加入以降も本来のパフォーマンスを発揮。J1リーグ5試合の出場で5ゴールを挙げているが、8月31日開催のJ1第29節FC東京戦ではハットトリックを達成するなど、チームの勝利に大きく貢献した。

 かつてウディネーゼでプレーしていただけに、アルスランの無双ぶりには、イタリア国内でも話題に。同国メディア『トゥットメルカート』は5日に「日本におけるアルスランの新たなキャリア」という見出しをうつと、同選手の変化について以下のように綴っている。

 「ウディネーゼでの3年間は、主に守備的なポジションで起用されていたこともあり、ゴールやアシストという点で特に目立った成績を残すことはなかった。しかし、彼はウディネーゼ退団後にサラブレッドボンバー(アタッカー)として、自身の価値を見出した。今やJリーグにおける偉大な主人公である」