● 自分がおごることになりそうな外食はしない、もしくは各自があらかじめお金を払って注文する「キャッシュ オン デリバリー」タイプのお店にいく
● 銀行アプリをダウンロードして、支出をチェックする
● NISAやiDeCoを始める
● 1日有給をとって格安スマホに乗り換える
● 使っていないサブスクを解約するなど固定費の削減を図る

想定外!老後破産に陥る理由

上述した対策をしていても、想定外のことが起きて老後破産に陥ってしまうケースがあります。そんな想定外のケースは考えたくもないでしょうが、頭の片隅に置いておいておくことをおすすめします。

ケース1 熟年離婚

熟年離婚で老後の生活が苦しくなるケースは意外と多いです。

子どものことを考えて子どもが独立するまで離婚を我慢するケースもあるでしょうが、しっかり老後資金を準備しておく必要があるといえます。

ケース2 親や自身の介護費

親や自分自身の介護にかかる費用の捻出により、老後資金が不足するケースもあります。

老人ホームに入所する際には、入居一時金だけで数百万円程度かかるケースもあります。

また、介護サービスにかかる費用だけではなく、備品の購入や家族が病院・施設に通う費用や飲食費など、さまざまな費用が発生することを想定しておく必要があります。

ケース3 詐欺にあう

最近では、高齢者をターゲットにした投資詐欺が増えています。

例えば、有名人の写真を無断で使った虚偽広告で投資セミナーに参加させて投資金を盗むSNS型投資詐欺が流行っています。有名人が勧めている投資法と勘違いして、数千万円単位を騙し取られるケースもあるようです。

ケース4 子どもが働かない

子どもが病気や鬱になって働くことができず、養い続けなければいけないケースもあります。現役時代はなんとかなっても、収入が年金だけになり養うことが苦しくなるケースもあるでしょう。

ケース5 医療費がかさむ

日本は医療保険制度が充実していますが、年を取って病気が増えると医療費がかさみます。高額療養費制度も利用できますが、治療期間が数か月~数年に渡るとその分医療費が家計を圧迫するでしょう。

また、先進医療は健康保険の対象外なので、技術料は全額自己負担です。民間の医療保険などに加入していないと、老後資金を切り崩すなど、大きな負担を強いられるケースもあるでしょう。

文・勝目麻希(ファイナンシャル・プランナー)
新卒で総合職としてメガバンクに入行し、法人融資・金融商品販売等を担当。転職・結婚・出産を経て一時は専業主婦になったが、自分の金融知識や実務経験を活かしたいと独学でライターの道へ。現在はファイナンシャルプランナーの知識を活かして金融系メディアを中心に執筆。

(2024年07月14日公開記事)