家電製品の「ついで機能」だった「抗菌仕様」が必須の機能に

新型コロナウイルスの感染拡大が広がる中、これまで家電製品などの「ついでの機能」としてしか見られなかった「抗菌仕様」が、最終的な商品購入決定要因の一つになるほど重要視されている。そこで、家電製品における抗菌仕様のチェックポイントをまとめてみた。

手入れを忘れがちな人に便利

2回目の緊急事態宣言が1都3県を含む11都府県で発出された。昨年から新型コロナウイルスに振り回され続け、中小企業・小規模事業者は非常に厳しい経営状況に追い込まれているのが現状である。

この新型コロナの流行に伴い、小売業の現場では「展示現品が売りにくい」という状況も見受けられる。「人が触ったものは安心して購入できない」という心理的な負担が生じているためであろう。家電製品だけでなく、食器などの生活雑貨は特にその傾向が強い。

こういった中、注目されているのが抗菌加工を施した「抗菌仕様」の家電製品である。新型コロナが流行するまで「ついでの機能」であった抗菌が、最終的な購買決定の要因の一つになっている。「あまり意識していなかった抗菌」が、清潔・健康意識の高まりによって、他の機能が同じなら、抗菌仕様の商品を選ぶようになったということである。

例え新型コロナへの効果が実証されていなくても、他の雑菌であれ少ないに越したことはないのだろう。特に、「口に入れるもの」「肌に触れるもの」「手で触るもの」に直接関係する商品は、目に見えないところに気を配る必要がある。

(画像=BCN+Rより引用)

例えば、冷蔵庫の製氷皿を皆さんはどのくらいの頻度で洗うだろうか。これまで冷蔵庫の製氷皿といえば、洗うのが前提で「取り外しやすいもの」が選ばれていたが、取り外し可能でも「ついつい、洗うのを忘れてしまう」なら、かえって不衛生になる。

筆者の実体験でも、やはり製氷皿を洗うのをどうしても忘れがち(特に冬場)になるため、「取り外しはできないが、洗う必要のない抗菌の製氷皿を使用した冷蔵庫」を基準に選んだ。

こまめに手入れするのが苦にならないのなら洗うタイプでも心配ないが、このように抗菌仕様による手間の掛からないタイプを選ぶのも一つの考え方である。細かい箇所の抗菌仕様は、カタログには記載がなく、取扱説明書にしか記載のない機種も多いため、店員に確認するといいだろう。

図は清潔・健康に関係の深い家電カテゴリについて「抗菌仕様が望ましい箇所」を記載したもの。例えば、冷蔵庫なら庫内、扉(タッチオープンドア)、製氷皿など。洗濯機なら抗菌水の使用、洗濯槽の素材、自動清掃機能の有無など。エアコンから空気清浄機機能、内部洗浄・乾燥機能、フィルター自動清掃など。クリーナーなら床ブラシなどがチェックポイントになる。

抗菌仕様は、見過ごされがちな細かい機能のため、全てを満たすことは難しいが、自分の生活シチュエーションを考え、手間の掛からない商品選びの最後のポイントにしていただければと思う。

文・堀田泰希(堀田経営コンサルタント事務所)/提供元・BCN+R

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