何十年もの間、人類は宇宙に向けてメッセージを送り続け、耳を傾けているかもしれない高度な地球外文明の注意を引こうとしてきた。

 これらのメッセージには通常、基本的な挨拶から我々の科学、文化、歴史に関する基本的な情報までが含まれているが、基本的に相手に読み取ってもらうことを前提とした受け身の姿勢ともいえる。

 そんな中、サイエンティフィック・アメリカン誌の最近の記事にて、SETIプロジェクト(地球外知的生命体探査)に携わるフランク・マルキス氏とNASAのイグナシオ・G・ロペス=フランコス氏が、「静的なメッセージの代わりに人工知能を送り、我々の種を代表する双方向的な存在として機能させる」というアイデアを提唱して話題になっている。

 対話型AIであれば、異星文明と双方向の会話をしながら、彼らが我々について持つかもしれない質問に答えることができる。また万が一地球上で災害が起こった場合、我々の文化や歴史を保存するのにも役立つ可能性もあるとのこと。記事の中で科学者たちは、AIについて適切な “人類と我々の住む世界の多様なエッセンスをカプセル化した、よくキュレーションされた大規模な言語モデル “を選択すると述べている。

 一方でこのアイデアには確かにいくつかの問題がある、という指摘も存在している。これほど複雑なものを深宇宙に送信する方法を見つけることや、受信者となりうる人々が実際に使える形にコンパイルできない可能性などだ。それでも、今回の提案は異星人と接触するための斬新なアプローチであるのは間違いないだろう。

 だが、もう一つの可能性も導き出せる。もし異星人もまたエイリアンのAIを送り込んでいるとしたら?エイリアンに遭遇した人々からは、時折相手が生身の肉体を持っているように見えなかったという証言も出てきている。もしかしたら、このようなAIはすでに存在しており、我々はようやく技術の後追いをしようとしているのかもしれない。

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【本記事は「ミステリーニュースステーション・ATLAS(アトラス)」からの提供です】

文=飯山俊樹(ミステリーニュースステーションATLAS編集部)

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提供元・TOCANA

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