当然、Sensity Fastでどれくらい早く色が戻るのかが気になるところだ。同社によると、室内に入ってレンズが半分透明な状態まで戻るのにかかる時間は1分未満という。屋内と屋外を頻繁に行き来することが多い人にとっては、不自由な思いをすることが少なくなりそうだ。
紫外線をほぼ100%カット
HOYAのホームページによると、同社の調光レンズは紫外線を受けて発色し、日傘や帽子などで日光を遮る場合や、紫外線をカットするガラスを使用した車の中などではレンズの色が濃くならない。また、気温によっても色の濃度は異なり、気温が低い時のほうが濃くなるという。
まぶしさを軽減できるのに加え、同社の調光レンズには紫外線のA波とB波の両方をカットできるという大きなメリットもある。発色していなくてもほぼ100%カットするという。
紫外線に長時間さらされると白内障などの病気につながる可能性もあることから、普段から使用することで常に目を紫外線から守ることができるのは大きい。
まぶしさは人によって感じ方が異なるものの、一般にメラニン色素の薄い人の方がまぶしさを感じやすい。カナダは人種が多様な国だが、同国統計局によると、2021年時点で同国の人口の約70%にあたる2,500万人強が白人であり、調光レンズの需要はアジア人が大多数を占める日本より大きいかもしれない。
(文・Mizoguchi)