ムリキ 写真:Getty Images

 中国代表は9月5日開催のFIFAワールドカップ北中米大会アジア最終予選初戦で、日本代表に0-7と大敗。元FC東京所属選手のムリキは、中国代表の敗北を嘆くとともに、帰化選手によるチーム強化計画を切り捨てている。

 中国は前半から自陣の低い位置で守備ブロックを敷いたものの、前半12分にコーナーキックからMF遠藤航(リバプール)のヘディングシュートで先制を許すと、その後はMF三笘薫(ブライトン)、MF南野拓実(ASモナコ)、MF伊東純也(スタッド・ランス)、FW前田大然(セルティック)、MF久保建英(レアル・ソシエダ)にゴールネットを揺らされた。

 また帰化選手はDFティアス・ブラウニングやFWフェルナンジーニョなど4名が出場も不発。後半途中には帰化選手同士で激しく言葉を交わす場面も見られるなど、連係不足を露呈している。

 中国1部・広州恒大所属時にAFCチャンピオンズリーグの得点王と大会MVPのタイトルを獲得したムリキは、試合後にSNSを更新。「中国代表が日本代表に0-7で負けたというニュースを見た」と切り出すと、中国代表の問題点について以下のように綴っている。

 「中国が強豪国になるまで、まだまだ遠いことを示したこの結果に、僕はかなりショックを受けている。帰化選手に頼るだけでは問題は解決しない。各クラブの下部組織が育成に取り組む必要がある。人口が15億人なのに、なぜ代表チームに優秀な選手を30人も輩出できないのか、僕には理解できない」

 2010年6月から4年半にわたり広州恒大でプレーするなど、中国でキャリアの絶頂期を過ごしたムリキ。2024年5月の引退表明時には、中国最大級のソーシャルメディア「微博(Weibo)」で「これまでプレーしたすべてのクラブに感謝したい。特に中国では10年以上にわたり最も良い時間を過ごした。今は新たな旅を始めることを楽しみにしているよ」と綴っていただけに、日本よりも中国の方が思い入れがあるようだ。