東京ディズニーR とUSJの違い

 そんななか、若者層や子どもがいるファミリー層は東京ディズニーRよりUSJのほうを好む傾向が出ているという声もある。米テーマエンターテインメント協会(TEA)が発表した「2023年の世界のテーマパークの来園客数」によれば、USJは1600万人で世界3位、東京ディズニーランドは1510万人で4位、東京ディズニーシーは1240万人で7位。東京ディズニーR全体でみるとUSJよりも多い。

 USJの1日入場券「1デイ・スタジオ・パス」はダイナミックプライシング(価格変動制)であり、最低価格8600円、最高価格は1万900円。東京ディズニーRとほぼ同水準といえる。前出・中島氏はいう。

「USJは年代別来園者比率を公表していないので、若者層やファミリー層がUSJのほうを好むようになっているのかは分かりません。もし仮に首都圏に住んでいる人が大阪のUSJに行こうとすれば、家族4人だと一泊してトータルで20万円以上の出費を覚悟しなければならず、ハードルは高いです。東京ディズニーRもUSJも当然ながら子ども連れや若者層を重視した各種取り組みを行っていますし、そもそも千葉と大阪という立地的な制約は大きいため、実際の来園者の年代比率に大きな差があるのかはなんともいえません」

 デジタルマーケティング会社のプロデューサーはいう。

「東京ディズニーRは開業から40年、USJは20年なので、前者には行ったことがあるが後者には行ったことがないという人が国内に一定数いるのは確かです。なので『今度はUSJに行きたい』と考えている人は多いかもしれませんが、両者は立地的にかなり離れており、直接的なライバル関係にあるといえるのかは微妙なところです。やはり東京ディズニーRというテーマパークは日本人にとっては『一度は行ってみたい』と思わせる特別な存在であり、『東京ディズニーRではなくてUSJのほうに行きたい』と考える人がものすごく増えている、ということはないように感じます」

(文=Business Journal編集部、協力=中島恵/明治大学兼任講師)

提供元・Business Journal

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