症状検索エンジン「ユビー」などを運営するUbie株式会社が、全国の病院勤務医師を対象に「医師の働き方改革に関する意識調査」を実施しました。

この調査は、2024年4月に施行された「医師の働き方改革」から約半年が経過したことを受けて行われたものです。

「医師の働き方改革」の効果

今回の調査によると、全体の68.1%が「医師の働き方改革で労働時間が短縮されていない」と感じている模様です。その主な理由としては「実施された対策が不十分で効果が見られない」という意見が挙げられています。

一方で、「労働時間が多少なりとも短縮された」と回答した87人の医師を対象に複数回答式で、効果があった施策を具体的にたずねています。

その結果、「医師事務作業補助者へのタスク・シフト/シェア(58.7%)」「医師の夜間業務の見直し(58.7%)」などの施策に効果があったとの意見が出ています。

「医療DX」の現状

厚生労働省は「医療DX」として保健・医療や介護関係者の業務やシステム、データ保存の外部化・共通化・標準化を図ることを目指しています。医療機関での業務効率化の実現は、医療従事者の業務負担を軽減させると同時に、国民の疾病予防や健康を守ることにつながるといいます。

医療DXの実現をめぐる設問では、約半数の医師が「全くできていない」もしくは「あまりできていない」と回答。調査によると、「医療情報連携システム(38.5%)」が最も導入されているDX技術だといい、それ以外はいずれも低迷している模様です。

Ubie株式会社は、「作業の省力化」に関しては、AI技術を中心としたIT技術の導入効果が期待できると伝えています。

厚生労働省|医療DXについて

調査概要

調査期間:8月9日(金)~22日(木)

調査対象:病床20以上の病院に勤務する医師

調査方法:インターネット調査

調査主体:Ubie株式会社

有効回答数:272人