山田大記(左)昌子源(中)川﨑颯太(右)写真:Getty Images

2024明治安田J1リーグは一部のクラブを除き第29節までが終了し、いよいよ終盤戦へと入っていく。ここまでは、昨年J2初優勝を果たし今季クラブ史上初のJ1に挑んでいる町田ゼルビアが快進撃を続け、サンフレッチェ広島やヴィッセル神戸などと優勝争いを繰り広げている。

また例年熾烈を極める残留争いでは、一時勝ち点を離されていた最下位の北海道コンサドーレ札幌が直近連勝で一気に上昇気流に乗る気配を見せており、降格する3クラブを決める戦いもまだまだ荒れそうだ。

ここからさらに激しくなるであろう順位争いを前に、この夏も各クラブで積極的な補強の動きが見られた。ここでは、そんな夏の補強を経て戦力アップに成功したと言える3クラブを紹介していく。

※記事内の成績・順位は9月5日時点のデータに基づく


ジュビロ磐田 写真:Getty Images

ジュビロ磐田:18位(7勝7分14敗)

新加入選手

  • DFハッサン・ヒル(イフド・ブネイ・サフニンより完全移籍)
  • GK中島佳太郎(栃木SCへの期限付き移籍から復帰)
  • MFジョルディ・クルークス(セレッソ大阪より完全移籍)
  • FW渡邉りょう(セレッソ大阪より期限付き移籍)

昨シーズン最終節で自動昇格圏へと浮上し、1年でのJ1復帰を果たしたジュビロ磐田。J1での戦いに備えて冬には外国籍選手を含む多くの新戦力を獲得したが、残念ながら現時点で18位と降格圏に沈んでいる。再びJ2へ戻ることを回避すべく、夏も積極的な補強に動いた。

特に目を惹くのが攻撃陣の補強だ。MFジョルディ・クルークスとFW渡邉りょうの獲得に成功している。クルークスは2021シーズンにアビスパ福岡へ加入後、持ち前の高いクロス精度を武器に活躍。昨年はセレッソ大阪へと移籍し27試合で2ゴール2アシストの数字を残していた。渡邉は昨年J2の藤枝MYFCで26試合13ゴールと高い得点力を誇り、夏にセレッソ大阪へと個人昇格を果たしている。今季はFWジャーメイン良がここまで15ゴールと攻撃を牽引し頼れる存在となっているが、2選手の加入によってさらなる得点力アップが期待できる。また、リーグで3番目に多い失点を減らすため、守備陣でもDFハッサン・ヒルを獲得。攻守それぞれで終盤戦に向けた戦力アップが図れたと言えよう。