2024年9月5日にFIFAワールドカップ北中米大会アジア最終予選の初戦を控えるサッカー日本代表「森保ジャパン」。この中国代表との一戦では、カタール人のアブドゥルラフマン・アル=ジャシム氏が主審を務めるが、今回も「中東の笛」を警戒する必要が。同主審を巡っては、FW浅野拓磨(マジョルカ)に苦い過去がある。
現在36歳の同氏は、2018年のロシアW杯で当時初導入のVAR(ビデオアシスタントレフェリー)を務めたほか、2022年のカタールW杯3位決定戦・クロアチア対モロッコで主審を担当。2023年11月の北中米W杯アジア2次予選や、2024年1月のAFCアジアカップにおける中国対韓国など、アジア諸国同士の対戦でもホイッスルを吹いていた。
アル=ジャシム主審と言えば、2016年9月1日のロシアW杯アジア最終予選・日本対UAEにおける疑惑の判定が記憶に新しい。この埼玉スタジアム開催の一戦では、日本が1-2と敗れているが、浅野のシュートがゴールラインを割ったにも関わらず、ゴールが認められなかった。
またUAEの同点ゴールに繋がったフリーキックでは、直前にDF吉田麻也(ロサンゼルス・ギャラクシー)とUAE選手が接触。UAE側が明らかにファウルを貰いに行ったように見えたものの、吉田にイエローカードが提示された。ペナルティエリアにおけるFW宇佐美貴史(ガンバ大阪)のプレーに対する判定でも物議を醸したアル=ジャシム主審には、試合後に「判定基準に一貫性が無い」「UAE寄りだ」などと批判が殺到。「中東の笛」を警戒するファン・サポーターの声が高まっていた。
対戦相手こそ異なるものの、8年前と同じくW杯最終予選・初戦の舞台は埼玉スタジアム。浅野をはじめ当時の状況を知る選手もいるだけに、対戦相手の中国代表のみならず、アル=ジャシム主審にも警戒を強めているはずだ。