2024年9月にFIFAワールドカップ北中米大会アジア最終予選を控えているサッカー日本代表「森保ジャパン」。MF伊東純也(スタッド・ランス)、MF三笘薫(ブライトン)の代表復帰で、両選手のドリブルなど個人能力が再びクローズアップされるなか、カタールW杯出場選手からは、森保一監督にとって町田ゼルビア率いる黒田剛監督のチーム作りが参考になるとの意見が挙がっている。
カタールW杯でドイツ、スペインと欧州強豪国を下した一方、2024年1,2月開催のAFCアジアカップではベスト8という結果に終わった日本代表。森保監督のチーム作りを巡っては、以前から三笘のドリブル突破をはじめ個人能力に依存することのデメリットを指摘されていたほか、アジアカップ終了後には、守田が戦術面におけるチーム全体の約束事を定めるよう、森保監督に訴えるようなコメントを残していた。
こうした背景をもとに「日本代表に戦術がない」という意見が挙がっていることには、カタールW杯参戦時の正守護神であるGK権田修一(清水エスパルス)が関心。テレビ静岡の公式YouTubeチャンネルで9月3日に公開されたサッカー番組『サカろう』に出演すると、森保監督の“個人戦術依存”に対する批判について、以下のように持論を述べている。
「そもそも戦術がないと言っている時点で、日本はまだW杯で優勝できないなと思っている。森保監督は基本的に選手の組み合わせで考えていると思う。誰と誰を一緒に出すと、こういう変化が起こるとか」
森保監督の考え方にも言及した権田は、スペインやドイツが確固たる戦術を兼ね備えている現状を紹介すると、Jクラブの日本人監督で戦術を持っている指導者として黒田剛監督を指名。「町田ゼルビアのサッカーは、良いサッカーだと思う。去年と今年で全然アップデートされている。去年はもっと蹴っていたけど、今年はやっているプレーの内容が変わっている」と、昨年の対戦時からの変化を指摘している。