2024明治安田J1リーグは9月1日に第29節が行われ、北海道コンサドーレ札幌(20位)と川崎フロンターレ(14位)が大和ハウスプレミストドーム(札幌)で対戦した。
現在2連勝中の札幌は、グロインペイン症候群で戦列を離れていたMF荒野拓馬がベンチに復帰するなど残留争いに向けて怪我人が続々と復帰しており、選手層が厚みを帯びている。
対する川崎は、第26節(8月11日)まで続いた連勝が3でストップ。先日発表になったFIFAワールドカップ2026アジア最終予選(9月5日:中国戦、9月11日:バーレーン戦)のメンバーとして、19歳のDF高井幸大が初選出されている。
試合は序盤から川崎がボールを握る展開となり、攻め込まれるシーンが目立った札幌だが、守護神GK菅野孝憲のスーパーセーブやDF大﨑玲央の再三のシュートブロックで川崎のアタッカー陣を封じ、前半を0-0で折り返す。
後半は一進一退の状況で、後半5分には札幌MFスパチョーク、後半6分には川崎MFマルシーニョがシュートを放つも、両チームのゴールキーパーが落ち着いてこれをセーブ。激しい攻防が続くなか、札幌が動いた。後半14分にDF中村桐耶、MF宮澤裕樹に加え3か月ぶりに復帰した荒野を投入する“3枚代え”を敢行すると札幌の歯車がかみ合い始める。後半26分、右サイドでボールを受けたDF髙尾瑠がドリブルでインサイドへ運び、ペナルティエリア左にいたMF青木亮太にパスを通すと、受けた青木がダイレクトでゴール右下に流し込み均衡が破れた。
なおも勢いに乗る札幌は後半35分、先制ゴールを決めた青木の右サイドからのクロスにFW鈴木武蔵がヘディングで追加点をマークし2-0。その後も集中した守備が光り、川崎の攻撃陣を封じ込めることに成功した。今季初となる2試合連続クリーンシートおよび3連勝を達成した札幌は、これにより勝ち点を25に増やし、サガン鳥栖(勝ち点24)を抜いて19位へと順位をアップさせ、3か月ぶりの最下位脱出となった。