また、体質的に夜型の人もいるでしょう。それを無視して本に書いてあるとおりに実践しても、なかなか効果は出ないと思います。効果どころか、マイナス影響があるかもしれません。
そのため、表面的ではなくその裏側にある事実を見るようにしてください。事実をつかめることができれば応用が可能です。では、事実とは何か? それは、著者が読者を必要以上に煽っていないことです。危機感を必要以上に煽ったり、根拠に基づいていないものは価値がありません。
賢い取捨選択を逆に買いたくなるのは著者の実体が見える本です。松下幸之助の『道をひらく』(PHP研究所)や、稲森和夫の『生き方』(サンマーク出版)は、経営者として哲学を貫いてきた人の生き方ですから深みがあります。
その考え方に触れることで気持ちを奮い立たせたり仕事に活かしたい人に支持されるのでしょう。バイブルとしている経営者が多いこともうなづけます。どんな本が役に立つのかは、その人によって違います。まずは、自分の目で確かめることです。
あなたの心を豊かにする「素晴らしい1冊」に出会えることをお祈りしています。
尾藤 克之(コラムニスト・著述家)
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2年振りに22冊目の本を出版しました。
「読書を自分の武器にする技術」(WAVE出版)