■自殺なのか? 謎の焼死体が発見される

 だが、年が明けて数カ月が過ぎたところで衝撃の事実が明らかになる。

 2007年3月9日、2人の牧場主が逃げ出した牛を追って大学のキャンパス近くの丘に来た時、不可解に焼け焦げている1本の木があることに気づいた。

 その周囲に焼けているものは何もなく、気になってその木に近づいた2人は仰天。なんと木の幹に縛りつけられた焼死体を発見したのだ。

天才数学教授の“あまりにも猟奇的”な焼死体… 未解決「ハータヤ事件」の怖すぎる経緯
(画像=AlexaによるPixabayからの画像,『TOCANA』より 引用)

 すぐさま警察官が駆けつけ、この遺体はスティーブン・ハータヤであることが特定された。酷く焼け焦げた遺体は立ったまま足首と胴体が木の幹にロープで縛りつけられていて、服のジッパーとボタンは熱で溶けていた。遺体の周囲には灯油などが入っていたと思われるペットボトルやプラスチックのタッパー容器、懐中電灯などが散乱しており、周囲からはハータヤ以外の指紋や足跡は発見できなかった。

 検死によれば、彼は重度の火傷と煙の吸入で死亡し、焼かれている間はまだ生きており、血中アルコール濃度が高くなっていることがわかった。

 当初、警察は彼が殺害されたと想定していたが、人の手にかけられた物証はなく、またどうしてこのような手の込んだ残忍な方法で死亡しているのかについても謎であった。したがって不承不承ながらも自殺に分類せざるを得なかったのだ。

 この警察の結論に、家族をはじめ周囲にいた者たちは完全に反対した。失踪直前の彼は何らメンタルの問題を抱えてはおらず、この地での新たな生活の日々を楽しんでいる姿を直接見ていたからである。

 そしてもし自殺だとしたら、なぜこのような手の込んだやり方で、しかも自ら苦しむ可能性の高い方法で行ったのか。また、この丘に来るまでにはかなりの起伏ある地形を越えて来る必要があり、足が悪かった彼にはかなりの困難を伴う移動であったはずだ。さらには、どうやって自分自身を木の幹に縛りつけたのであろうか。そして遺書も見つかっていないのだ。

 警察の公式の見解は、彼が大量のアルコールを飲んで泥酔した後、可燃物を持ってこの丘にやってきて、どうにかして自分の身体を木に縛りつけ、そして何らかの方法で自分の身体に火をつけたというものである。

 この警察の見解に反対する声は当初から多かったものの、かといって残念ながら事件を説明するほかの有力な仮説もない。解明の糸口となるような重要な進展が今後見られることがあるのか、ほぼ期待することができない事実上の未解決事件がこの「スティーブン・ハータヤ事件」である。

参考:「Mysterious Universe」、ほか

※当記事は2022年の記事を再編集して掲載しています。

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提供元・TOCANA

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